「この世界の片隅に」第7話ﾈﾀﾊﾞﾚ感想～右手がないなら左手で殴れ！！

「昭和20年8月広島…失った笑顔、絶望の先」

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防空壕を出たところで不発弾の爆発に遭ったすず（松本穂香）が目を覚ますと、そこは北條家だった。
ハルミは亡くなり、すずは右手を失う。
自分だけ生き残ったことに罪悪感を感じるすず。
数日後、呉中が空襲に遭い、北條家の周辺も焼夷弾の被害に遭う。
すずは、このまま家が燃えれば出て行けるのではないかと思っていた。
そんな中、訓練が中止になった周作（松坂桃李）が家に帰ってきた。
周作の顔を見たすずは倒れてしまう。
高熱のすずを看病する周作。
しかし「生きていてえかった」と言われるたびに、罪悪感にさいなまれる。
そして「友達だからリンさんの様子を見てきて欲しい」と言う。

義母（伊藤蘭）がすずの実家に手紙を書き、妹が見舞いにやってきた。
右手がなくて家事ができなくなれば、北條家に居りづらいだろうから、広島に帰ってきてはどうかと言われる。
広島は空襲がない。

空襲の中、周作に広島へ帰ると告げる
喧嘩になる二人。
周作が仕事に行き、実家に帰る準備をするすず。
径子はハルミを亡くし、すずにキツく当たったことをわびる。
好きな人に早くに死なれ、息子には会えなくなり、娘には死なれた。
それでも自分で選んだ道。
すずは知らない家にきて、かわいそうだなと思う。
ここにいれば良い。
径子にしがみつきここにいると言う。

そんなとき・・・光った。
地震が起きたように揺れ、空にはキノコ雲が・・・・。
8月6日。
まだ広島で何が起きたのか、わかっていない呉の人たち。

広島にトラックで行くトラックに乗せて欲しいと頼むすず。
自分のこともできない人間が行くのは足手まといだと言われ、結っていた髪の毛を裁ちばさみで切った。

「広島は空襲もないし帰っておいで。」
原子爆弾の威力がどれくらいかを知りたかったアメリカは、広島に空襲を落としていなかった。
とうとう、この日が来てしまったね。

原爆が投下され、広島に帰れなくなったのではなく、自分の意思で、「ここに残りたい」とすずが決めたのが良かった。
自分の意思で結婚したわけではないけれど、呉に残るのは自分で決めた。

自分自身のことを憎んでしまうすず。
径子が苦しむたびに、罪悪感にさいなまれ、広島に逃げたくなるすず。
「家のことをやってもらえるだけでうれしい」
と思っていた義母に面倒を見てもらうことも辛いだろうし、周作とリンとのことも気になるだろうし。
消えてしまいたい。
ハルミと一緒に死んでしまえば良かったと思うのは無理もない。
空襲の中、周作と喧嘩になる。
電車の中の喧嘩はかわいかったけれど、空襲の中の喧嘩は辛かったな。
好きな周作と一緒にいたいけれど、周作の留守中、家を、ハルミを守ることが出来なかった。
・・・でもワタシ、不謹慎だけど、二人の喧嘩シーン、好きだわ。

「右手がないなら左手で殴れ」
こんなふうに幸子（伊藤沙莉）が言ってくれて良かった。
幸子は、原作にないらしいので、このシーンもないんだろうけど、ちょっと泣いてしまったなぁ。
ゲンコツで頭を殴り、殴り返せという幸子。
殴られても殴られても
「痛うないわ」
と言われ、ガンガン殴るすず。
しかし横から志野（土村芳）が幸子を殴る。
不意打ちは痛い（爆）
「いたッ！」
っていうタイミングと声のトーンが絶妙で、大笑いしてしまった。
このシーンがあって良かった。
辛すぎたよ、今回。

尾野真千子は凄いねぇ。
空を見上げて涙を流すシーンは、忘れられない。
彼女は、どんな役も自分のものにするのね。
正直、径子にしか見えなかった。

辛い一日。
来週は終戦。

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キャスト
北條（浦野）すず…松本穂香（幼少期…新井美羽）
北條周作……………松坂桃李（幼少期…浅川大治）
＊
水原哲………………村上虹郎
刈谷幸子……………伊藤沙莉
堂本志野……………土村芳
浦野十郎……………ドロンズ石本
浦野すみ……………久保田紗友
黒村晴美……………稲垣来泉
白木リン……………二階堂ふみ
＊
近江佳代＜現代篇＞…榮倉奈々
江口浩輔＜現代篇＞…古舘佑太郎
＊
黒村径子……尾野真千子
刈谷タキ……木野花
堂本安次郎…塩見三省
北條円太郎…田口トモロヲ
浦野キセノ…仙道敦子
北條サン……伊藤蘭
森田イト……宮本信子