「犬神家の一族」 後編 ネタバレ 感想~佐清が悪人!?斬新な結末。

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横溝正史


石坂浩二主演 (1976年)


石坂浩二主演 (2006年)


古谷一行主演(1977年)


古谷一行主演(1991年)

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小夜子(菅野莉央)の妊娠に気づいた珠世(古川琴音)
珠世は佐智(渋谷謙人)のことを好きになることはないと誓う珠世。
部屋に戻った珠世が悲鳴を上げる。
小夜子は兵隊が出て行ったと言う。
騒ぎのあと珠世に話しを聞いた金田一。
珠世によると戻って来た佐清は前と印象が違うように思った。
だが松子(大竹しのぶ)は佐清だとして扱っている。
でも手形は一致した。
自分の考えが間違えていたから、時計のことは忘れて欲しいと金田一に告げた。

珠世はボートの上で佐智に薬品を嗅がされ気を失う。
珠世を廃屋に運び襲おうと裸になったところで、佐智は首を占められ殺害される。
猿蔵(芹澤興人) は電話がある。
廃屋に珠世がいるから一人で迎えに行ってくれと。
猿蔵は廃屋で縛られている佐智を見た。
一発殴ってから珠世を抱えて帰宅。
小夜子は珠世を約束を破ったとなじるが、珠世が説明おする。
廃屋に小夜子を連れていく、珠世と猿蔵。
そこに佐智が遺体があり、クビに「琴」糸が巻き付けられていた。
第一発見者の猿蔵が疑われる。

犬神竹子(南果歩)
息子を殺害された梅子(堀内敬子) は半狂乱。
そんな中、竹子(南果歩) が犯人が青沼静馬ではないかと言う。
竹子は佐兵衛が自分たちよりも若い菊乃に入れ込んだ。
自分たちの母にも触れさせたこともない犬神家の家宝の斧・琴・菊を触らせた。
それは静馬が犬神家の跡取りだと言うことになる。
そのことを知った三姉妹は父のいぬ間に菊乃の家に押し入った。
菊乃に乱暴し、静馬に火傷を負わせた。
そして斧・琴・菊を取り返した。
菊乃は「いつかこの仕返しをする。斧、琴、菊が身を滅ぼす」と恨み言わお言われたような気がする。
その時、菊乃親子が住んでいた家が、佐智が殺害された家だった。

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佐兵衛がなぜ珠世に財産を残したのか、
金田一は大山泰輔(野間口徹) に話を聞く。
佐兵衛は野々宮大弐(珠世の祖父)に拾われ、男色関係だったと言われていた。
大弐には妻・晴世がいたが女性に対し不能だったため処女だった。
そのうち佐兵衛と晴世が関係する。
しかし二人の結婚を認めなかった大弐
その後、娘・祝子を産むが産後の肥立ちが悪く亡くなってしまう。
珠世は佐兵衛の孫だった。

金田一は最初の若林殺害事件について考える。
もし兵隊が静馬なら、若林事件のあとにここにやってきたことになる。
若林が持っていた佐兵衛の遺言状を犯人は見たのだ。
そして殺害をした・・・。

珠世は気が違った小夜子を見て、自分の一途な気持ちに向き合おうと思う。
あの仮面の男は佐清ではないと思ったことを信じようと。
金田一もそう思うと微笑む。

そんな時、佐清が火事を起こし自分の顔を焼き自殺未遂
静馬の命令かと聞く磯川(小市慢太郎) 。
佐清は否定。
金田一は佐清が庇おうとしていたのは一連の殺人事件の犯人ではないか。
黙り込む佐清。

金田一、磯川は松子に聴取・・・そこに竹子と梅子らも加わる。
金田一が謎解きを始める。
若林殺害の遺言状に絞って犯人を推測することにした。
現行の法律ではきちんと籍に入っていない、松子、竹子、梅子に相続権はない。
若林殺害時は、佐清(静馬)はまだ戻っていない。
生死もわからない。
あの愛情薄い佐兵衛が遺言状に何と書いてあったかが知りたい。
松子が一番知りたい。
遺言状を見てしまった松子。
若林はその頃、珠世が襲われる事件が立て続けにあった。
小夜子を襲ったのが松子だと思った若林は警察に連絡するとまで言った。
相続人である佐清が戻って来ても、これでは財産が受け取れないと思った松子は若林を毒殺。
実際に珠世を襲っていたのは小夜子だった。
金田一は松子が佐武(今井悠貴)を短刀で刺したこと、
佐智(渋谷謙人)は廃屋から船着き場までなんとか戻ったと推測。
そこで松子に殺害された。

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珠世が佐清(金子大地)を連れて現れた。
佐清(金子)が青沼静馬に出会ったのはビルマだった。
静馬から自分の母や叔母たちが何をしたのか火傷の痕を見せられ驚いた。
二人は意気投合した。
自分の失策から静馬は大やけどを負った。
自分はみんなの下敷きになり助かったが捕虜になった。
部下を死なせてしまったことで死にたかったが死ねずに山田三平として日本に戻った。
そこで、犬神家に佐清が戻ったと来た。
静馬が生きていると知って嬉しくなり連絡を取った。
「俺を追い出すのか。
また昔みたいに」
子どものような静馬を見てなにも言えなくなった。
そんな時、佐武(今井悠貴)が珠世を襲うところを見てしまう。
その後、猿蔵が助け珠世を部屋まで送る
どこからか松子が現れ、佐武を殺害する。
バッチリ見てしまった佐清と静馬。
このままでは母が殺人犯になってしまう。
佐清と静馬は佐武を菊人形に見たてた。

静馬は犬神家を恨むこともできずに育った。
「望んでいたのは財産でも復讐でもない。
母親だったんです。
せめてこれからはこの家で暮らして欲しい
それは静馬の当然の権利です」
静馬といれ変わった。
母を刑務所に入れることはとてもできない。

通夜の時、珠世の部屋に兵隊服の男が忍び込んだ
あの時、マスクの外れた佐清が湖の方から現れた
佐清と静馬は時々入れ替わった。
手形を押した時、マスクをしていたのは佐清だった。
佐清は廃屋に潜んでいた
そこに佐智が珠世を連れ込んだ
佐清は殺す事はなかった。
だから猿蔵に電話をかけた。
しかし佐智が自力で逃げだし、松子の手にかかった。
遺体を細工した。

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その細工を思いついたのは静馬。
復讐に見せかけるのが良い。
「僕はもう母さんを止めら得ないのだと悟りました
捕まるのも時間の問題
それで死のうとした
僕が犯人になれば母さんも静馬も救われる
そうでしょう」
「佐清・・・。
お前は私を一生騙せると思っていたの?
あの静馬をお前だと思って暮らせると」
「静馬は母さんが常に側で守ってくれたこと
世話をしてk琉得たこと。
母親とはこういうものかと嬉しがっていた」
「守ったのはあれじゃない
お前です」
「静馬にとっては同じ
出生の時の写真も僕は静馬にやりました
本当に嬉しそうでした」
「確かに手形が一致したと聞いた時ははやりお前に間違いなかったと
どれほど嬉しく思ったか知りませんけどね
とんでもない
あれはただのバケモノでしたよ
犬神家には誰にも渡しません
ましてやあの菊乃の子どもには絶対に」
静馬殺害の連絡が入る。
「松子夫人どうして!!」
金田一が崩れる。
松子はパイプに毒を仕込んで自殺。

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事件は解決し金田一は下宿に戻る。
そこで手紙を貰う。
その手紙を読んで金田一は佐清に会いに行く。
佐清は1年ほどで出られるのではないかと弁護士に言われたと言う。
火事を起こした時、手紙を子どもに渡したのはなぜだと佐清に聞く金田一。
静馬の死を確実に警察に知らせるためだと答えた佐清。
警察は佐清の手紙で死に場所を知り結果的に佐清を助けた。
母親の殺人を止めなかった理由は?
斧、琴、菊は誰が考えたことなの?
「全てあなたが謎を解いた」
「君の証言が全て裏付けとなってね」
母親の犯罪を見過ごし、静馬のなりすましを咎めなかった
「これは善意ですか?
それとも悪意ですか?」
帰還し現状を知った佐清は悪魔の計画を思いついた
二人を操り犯行を敢行。
最も効果的な場面で姿を現す
「犬神家の全てを手に入れるために
佐清くん
全てを話して欲しい
君は二人の愛につけ込んだ」
「金田一さん、あなた病気です」
立ち去る佐清。

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松子が自殺するまでは「愛」がテーマの犬神家か~なんて呑気に思ってましたよ。
静馬が良い子なんて、今まで似なかったし、松子は静馬に脅されて殺害したと思っていたのに、にっくき菊乃の息子だと言うだけで殺害した。
みんな愛のせいね
なんて思っていたのに。
しかもこの犬神家では珠世の存在感が薄いなとか。
松竹梅の白塗りとか、お琴の先生は静馬の母じゃないのねなどと呑気に思っていたけど。

金田一の推理が正解なら、いまだかつてない腹黒い佐清ではないか!!
しかし常々ワタシ、思っておりましたのよ。
あの佐兵衛の孫で、連続殺人をやってのける松子の息子が、清廉潔白なわけがないと。
佐兵衛は恩人の妻を寝とるしさ。
好きでもない妾との間に子どもを作り、そしてその子どもには一切の愛情はない。
原作だったか、映画だったか忘れたけど、佐清は自分に似ているからちょっと可愛がったという描写もあったような気がするけど。
ちゃんと娘たちに金をやってればなぁ。
でも菊乃は好きだった。
だから金をやりたかった・・・それもそれでどうなのさ(苦笑)

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松子は松子で勝手。
もちろん、竹子と梅子も菊乃にえげつないことをしたのだけど、松子ほどの悪人ではなさそうなのよね。
いや、ま、悪いけどさ。
松竹梅は自分たちや自分たちの母が佐兵衛に愛されなかったのに、菊乃だけ愛されていることを受け入れられなかったのよね。
そんなに歪んだ性格の母たちに育てられて、佐智、佐武は珠世を襲おうとする悪なのに、佐清だけ良い子ってのもおかしな話よね。

金田一が最後に「愛は残酷だがそれだけではない」ってところで珠世が映ったのだけど。
珠世だけは純白なのか?
もしかして珠世も??
珠世とて佐兵衛の孫だからね。
清廉潔白かどうかはわからんよねぇ。
ま、養父母が良い人だったかどうか・・・で決まる?

佐清は珠世と恋仲だったのだから、犬神家の財産を相続できるんだし、今更自分の悪魔の計画を口にすることはないよね~。
この佐清は、珠世のことをホントに好きかどうかもわからんよ。
でも愛憎劇としては別におかしなところは何もない。
スジは通っている。

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静馬を善良に
佐清を悪に
この改変よ。
でもこうして改変されても、金田一が有能な探偵ではないことは明らか(爆)
どっちに転んでも金田一って犯人をみすみす自殺させてしまうし、犯行を止められないんだよねぇw

キャスティングですが。
松子はやっぱりもう少し恰幅の良い人が良いのかも。
大竹しのぶさんはそれはそれで迫力もあったけど。
和服ってもう少し肉付きの良い人のほうが裕福な夫人って感じがしちゃうのね。
もし珠世が邪悪なら古川さんでもありかなぁって思っちゃったけど、どっちなんだろう。
あ、佐清の金子くんも良かったです。
めっちゃ最後の余韻。
ありゃ、良かったです。
吉岡秀隆さんも、わりと抜けていて、有能か無能かわからんところが良かったです。

今回の静馬は最後まで可哀想でしたね。
もし佐清が静馬の「愛」を知って、最後には松子に殺されることまで予測していたのなら。
もう、ホントに気の毒。
普通に普通に帰還して、珠世と結婚したら・・・相続できたし。
こんなこと言っちゃなんだが、若林さんの毒殺だけで済んだかも。

事件解決が早かったなぁと思ったら、こんな大どんでん返し!
嫌いじゃないわ~w

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キャスト
金田一耕助(吉岡秀隆)
犬神松子(大竹しのぶ)
野々宮珠世(古川琴音)
犬神佐清(金子大地)
犬神竹子(南果歩)
犬神梅子(堀内敬子)
猿蔵(芹澤興人)
大山泰輔(野間口徹)
古館恭三(皆川猿時)
磯川(小市慢太郎)
せつ子(倍賞美津子)
加代(久間田琳加)
犬神佐智(渋谷謙人)
犬神小夜子(菅野莉央)
沢田(永沼伊久)
吉井(大津尋葵)
犬神佐武(今井悠貴)
犬神寅之助(遠山俊也)
犬神幸吉(坂田聡)
犬神佐兵衛(栗田芳宏)

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