天使の耳 最終話 ネタバレ 感想~脚色?改悪?モヤモヤな結末

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~交通警察の夜


東野圭吾/天使の耳

あらすじはコチラ→

石井聡子(山下容莉枝)の夫から抗議があり、厳重注意となった金沢(安田顕)。
事故は陣内(小芝風花)に引き継がれる
金沢と斎藤多華子(檀れい)のやりとりを聞いていた陣内が、斉藤に聞く
「金沢さん、15年前何かあったんですか?」

金沢の妻・絵美は交通課の巡査だった。
心臓が悪く15年前に亡くなった。
家で発作が起こり、救急車を呼んだが、季節外れの大雪で来ない。
自分で運転したが抜け道に路上駐車があり通れなかった。
金沢は車をぶつけてまで通ろうとしたが、通れず来た道を引き返した。
あと15分早かったら助かった。
その後、当て逃げとして処分される。
”被害者”とは示談になった。
「その路上駐車こそ加害者なのに」

15年前の報告書を見る陣内。
加害者は金沢。
被害者は佐原
状況と書類内容を確認する。
「加害者・・・」

トラックの運転手・向井恒夫(伊東潤)が亡くなった。
妻・彩子(内藤理沙)が泣いている。
「夫は人が飛び出してそれをよけるために横転して亡くなったんですよね。
だったら、その人、逮捕されるんですよね!」
「路上駐車や飛び出しは道路交通法違反に当たりますが。
法律上、運転手の前方不注意になります。」
「夫が・・・この人が加害者だって言うんですか
どうして・・・どうしてよ」
「あの・・・申し訳・・・」
止める金沢
「夫は死んだのに夫は加害者で、その人は被害者なんですか。
人殺しも捕まえられないくせに何が警察よ!」

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「どうして止めたんですか」
「謝るだけなら簡単だ」
「悔しいです。
あんな無自覚な人の勝手な行動で
人の命が奪われて
ルールを無視したのは石井さんなのに
あんな形で大変な人を失ったら。
どんなに悔しいか金沢さんならわかりますよね?」
「課長から何か聞いたか?
気持ちがわかってもどうにもならないこともある。」
「良い警察官ってなんですか?
奈穂さんに言われたんです
陣内さんは良い警察官ですねっって
でも傷ついた人も救えないのに。
奈穂さんの事だって本当のことを言うべきかどうかわからないのに。
良い警察官って言えるんですかね?」
「俺にわかるわけないんだろ」

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ある日。
長谷部(前川泰之)が”石井のことで聞きたいことがある。”とやってきた。
ストーカー被害で被害届を出しにきたらしい。
数日前から同じ車につけられたり、視線を感じるそうだ。
金沢は答えられない。
「事故事態はストーカーと関係ないと思います。」
と答える陣内。
金沢は慌てて飛び出す。
石井に電話をして”一人で出歩くな”と忠告するが石井は”失礼な警察官ね!”と言って聞く耳を持たない

石井が運転する車。
それをずっと見ているのは彩子。
足が動かない金沢。
石井の車の前に彩子が飛び出す。
とっさに陣内が彩子を突き飛ばす
「何で止めるのよ!
こいつも同じ目に合わせてやるはずだったのに
私が飛び出してもコイツが悪いんでしょ
飛び出したほうが被害者で、コイツが加害者になるんでしょ!」
道の向こうで呆然と立っている金沢を見つける陣内。

石井は彩子に示談を迫り、当たり屋扱いをした。
「金沢さんを追いかけて行ったら、あの現場に・・・
金沢さん
彩子さんが飛び出すのを気付いていましたよね。
でも彩子さんを止めなかった
どうしてなんでですか?」
「俺に止められるわけないだろ。」

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金沢の家にケーキを持っていく陣内。
金沢はこれから奥さんの墓参りだと言う。
気になった陣内は署に戻り、金沢が当て逃げした”被害者”の佐原を調べる。
佐原は金沢の妻が亡くなった2ヶ月後死亡していた

墓地に行く陣内。
「金沢さん。
わかりました。
金沢さんが彩子さんを止められなかった理由。
彩子さんの気持ちがわかりすぎたんですね。
法が罰してくれない犯罪者を野放しにしておけない」

金沢がポケットから正義というお守りを出す。
それは陣内が警察官になるきっかけとなった婦人警官が金沢の妻だった。
「こんなことがあるんだね
15年前のことを聴きに来たんだよね。
しょせんはただの路上駐車だ。
でも俺は許せなかった。
許せなかった。
絵美は死んだのに、苦しんで苦しんで。
でもあいつは何の罰も受けない。」

15年前回想
佐原に頭を下げた金沢。
修理の見積書を投げつける佐原。
「俺の馴染みの修理屋は仕事が丁寧で、相場より高いんだよ。
なんか文句あんの?」
「いえ、迅速に対処します。」
それから警察官の金沢に安心しきった佐原と関係を築く。
別荘でパーティをすると誘った金沢。
佐原の好きな酒を色々買ってきた。
散々飲んだあと、金沢は妻が亡くなった経緯を”知り合いの話”として話す。

最初は聞いていた佐原だが、怖くなり別荘を飛び出す。
自分の車で走り去る。
ガードレールのない山道を斜めに塞ぐ乗用車。
後から佐原の軽自動車がクラクションを鳴らし進む。
車をよけながら進むが脱輪。
「助けてくれ!」
助手席のロープに手を伸ばす金沢
そのまま佐原の車は落下

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「俺は人殺しだ。」
墓に目をやる金沢
「怒ってるかな。
お守りに正義って書くようなやつだから」
”交通警察は理不尽の事故を未然に防ぐことが出来る。”
とお守りをくれた時のことを思い出す金沢。

「だから金沢さんは自首しなかったんですね。
奥さんの思いを継ぐために・・・」
「そんな高尚な理由が俺にあると思うか
俺はただ佐原を許せなかっただけだ
俺が自首したらまたあの男は被害者になって
絵美を殺したのに被害者になって。
絵美を殺した加害者なのに。
あいつは被害者
絵美はあの男のせいで死んだのに。
許せるわけがないだろ。」

金沢は逮捕された
「陣内。お前は良い警察官になれるよ。
人の心に寄り添える
良い警察官になれる。
ただ・・・距離感な。
気をつけろ」

パトカーから「リフレインが叫んでる」がなる

3ヶ月後。
陣内は交通警察官として働いている。

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うーん。
どうでしょう・・・。
実は・・・ちょっと原作を読んでいるんですよ。
途中なんですけど。
「金沢」って警察官出てこないなぁって思ったら・・・こういうことでしたか。
ま、原作は陣内もこないに出てこないので、ドラマにあたり色々改変したんですね。
4本のドラマにするから短編と短編をつなぎ合わせることは仕方がないんだって思っていたんですけど。
これ、金沢の逮捕ありきで進んだんですねぇ。
そうか。
そうか。
でも・・・どうでしょ。

金沢を殺人犯として逮捕するの無理ないですか?
佐原は酒を飲んでましたよね。
残っていたのかいなかったのか。
まず、酒飲んで車を運転している時点で、もうアウトじゃないですか?
金沢、起訴まで持ち込めます?
ってか、手錠・・・かけます?

彩子は・・・止めないで欲しかったし。
佐原はしなないで済んでたし(原作)
なんだかなぁ。

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とっても楽しく見ていたんだけど、この改編には賛同致しかねますな。
少なくとも交通警察官が交通事故を利用して復讐をしたって時点で後味が悪くて。
もちろん、陣内が警察官になった理由もドラマ独自のものになるんですが。
ちょっとドラマティックにしすぎたのが気になります。

原作は短編でもっとアッサリと読めそうです(まだ読み終わってなくてw)
東野圭吾さんは、原作の改変にわりと寛容なのかもしれません。
昔、同じNHKで加賀恭一郎シリーズ の「悪意」が映像化されたんですが、なんと主人公は間寛平でした。
しかも関西弁バリバリ(厳密にいうと寛平さんは四国なまりですが)。
浪速のコロンボとか。
ま、斬新な演出だった記憶ですが、あまりのキャラクターの違いに愕然としました。
だからか、その主人公ノ名前は加賀恭一郎ではなく、西原甲子男というなんだかヘンテコな名前になっていました。
でもね、花紀京さんや夢路いとしさんが出演されていて、ワタシ的には眼福なドラマでございました。

あ・・・ちょっと逸れましたが。
なんていうか。
金沢逮捕はやっぱりやり過ぎかなと。
ちょっとくどさを感じてしまいました。
ここまで楽しく見ていたので、このような脚色をするならもう少し事件を深掘りしても良かったかも。
作品は1995年のものなのですが、今でもそこまで古くさいと思わず読めます。
んー若い人はわからないですが(苦笑)
なんせユーミンの歌は「リフレインが叫んでる」だし、電話ボックスや自動車電話なども出てきます。
今のように監視カメラやドラレコがある時代だと、ちょっと難しい話もあります。
そのあたりは、今回の映像化でもうまく落としていたように思います。
最初の事故では電話ボックスがドラマでも出てきましたけど、さほど違和感なく・・・ワタシは見ることができました。←重ね重ね若い人は違和感を覚えたかもしれないですが。

そしてやはり。
毎日車を運転する身と致しましては、交通事故が自分の身を滅ぼすことになりかねないと肝に銘じたいと思います。
現代のほうが嘘をついたとて、逃れられないことのほうが多いでしょう。
交通警察官のスキルはすごい・・・と思いたいので、やはり金沢逮捕は遺憾です。

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天使の耳 第3話 ネタバレ 感想~世の中悪い奴だらけ
キャスト
陣内瞬(小芝風花 幼少期:落井実結子)
金沢行彦(安田顕)
斎藤多華子(檀れい)
世良一之(溝口琢矢)
織田涼子(吉住)
赤塚勇気(植木祥平)
長谷部(前川泰之)
山村(東貴博)
西本(小松利昌)
警察署長(大河内浩)
野島(窪塚俊介)
警察無線(片山公輔)

交差点衝突事故関係者
御厨奈穂(飯沼愛)
御厨健三(山下航平)
御厨雅代(中島ひろ子)
御厨友紀(小泉のん)
御厨奈穂の妹。
友野和雄(草川拓弥/超特急)
畑山瑠美子(足立梨花)
情報提供者(前田航基)
石田翔太(七瀬公)
実は事故を目撃していたと3日後に警察署に現れた人物。

分離帯事故周辺人物
向井恒夫(伊東潤)
向井彩子(内藤理沙)
石井聡子(山下容莉枝)
望月浩二(ノモガクジ)
太田吉男(阿部亮平)
医師(山賀教弘)

あおり事故周辺人物
福原映子(泉里香)
福原真智子(中村ゆりか)
森本恒夫(稲葉友)
船橋(橋本一郎)
医師(土屋佑壱)
中井春平(那須泰斗)
室井令美(米津れいみ)
富田(川瀬莉子)
店主(山口森広)

空き缶ポイ捨て事件関係者
田村真菜(森迫永依)
深沢伸一(小栗基裕)
梨奈(石田ニコル)

路上駐車案件関係者
金沢絵美(星野真里)
佐原雄二(高島豪志)

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