『浮世の画家』感想~過去の自分を受け入れ許す

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浮世の画家/カズオ・イシグロ

小野(渡辺謙)は戦時中、お上の意に添った仕事をしていた。
それに反発する黒田(萩原聖人)もいた。

信太朗(佐藤隆太)やカメさん(前田朋哉)という弟子もいた。
それぞれのことを思い出す小野。

主人公は戦時中の自分の過去を振り返る。
次女(前田亜季)の縁談を進めていく中で、縁談が上手くいかないのは戦時中の自分の仕事に問題があったのではないかと思うようになる。

戦時中の価値観は間違いであった。
戦後、お上にどう言われようとも、戦争に加担しないことが美徳とされる戦後の世の中。
それでも自分の戦時中の仕事が間違いであったとは思いたくない主人公。
いろんな葛藤があるもののなんとか次女の縁談はまとまり、結婚した。
そして自分の過去の仕事は間違っていないと自分自身を受け入れた。
世間の変化や評価に翻弄されることはない。

戦時中の思想は戦後「異常な思想」とされることが多い。
思想はそのときの権力者により、コロコロ変ってしまうもの。
主人公は戦後、自分が世間とズレているのではないかと悩む。
しかしその中で生きて行かねばならない。
その生き方を模索中の主人公。



ちょっと難しいテーマでございました。
ウラの「名探偵・明智小五郎」とは全くテンションも内容も違った。

主人公は渡辺謙。
渡辺謙は何を演じても渡辺謙に見えるのに演技派だと思う。

原作も主人公の語りで進められていく。
なんとなく「わが町」を思い出したw
蟹江敬三さんと佐藤B作も思い出した。

そんなことはどうでもええか。

主人公が孫(寺田心)との会話でに癒やしを感じ、それでも自分を嫌悪したり、思い悩んだり。
それが苦しくもあり、最後にはホッとさせられる。

平成の常識が次の年代の非常識になるかもしれない。
ただし・・・最初はとても難しく感じたw
だけど空気感とロケーションは素敵でした。


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キャスト
小野益次(渡辺謙)
村上節子(広末涼子)
小野紀子(前田亜季)
村上一郎(寺田心)
村上素一(和田正人)
黒田(萩原聖人)
円地(渡辺大知)
三宅二郎(武田航平)
信太郎(佐藤隆太)
マダム川上(秋山菜津子)
青年小野(中村蒼)
青年松田(大東駿介)
松田知州(奥田瑛二)
森山誠治・モリさん(小日向文世)
中原康成・カメさん(前田朋哉)
斎藤博士(佐野史郎)
斎藤夫人(余貴美子)
斎藤太郎(石黒英雄)
斎藤満男(小日向星一)
小野の母(斎藤とも子)
小野の父(長谷川初範)

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