「空白を満たしなさい」 第4話 ネタバレ 感想~生きたい自分が自分を亡くす

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平野啓一郎

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「空白を満たしたい」
徹生(柄本佑)は会社の元上司・安西(渡辺いっけい)に頼み、屋上で自分が死んだ日のことを再検証する
佐伯の声がした。
「あなただって 本音では人生にがっかりしてるんですよ。
図星でしょう。
あなたのその幸せで 人生のむなしさや生きることの苦痛を克服できますか?
誰よりもあなた自身がそんなこと信じちゃいないんですよ。」
「違う!
俺は お前なんかとは違う!」
「おい… 土屋! 大丈夫か?」
「お前はまだ気付かないのか。
俺は お前が1歳の時に死んだお前の父親だよ。
俺が お前を殺したんだ。」
「璃久…。」
赤ちゃんの息子も見える
「あなただって 本音では人生にがっかりしてるんですよ。
むなしい… 図星でしょ?」
「違う!腐ってる俺の心は。
来るな 璃久! 来るな!
こんなのは 本当の俺じゃない。 違う。
消さないと。」
安西の叫びに気づく。

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徹生は権田(うじきつよし)に佐伯の住所を聞く。
「私のこと 笑いに来たんですか?」
介護ベッドに横になった佐伯が言う
部屋の壁一面にゴッホの自画像が貼られている。
「生きてても何も思いどおりにならないのに死ぬことすらできないなんて笑ってしまいますよ。」
「ゴッホが好きなんですね。」
佐伯はゴッホに共感していた。
でも彼には絵があったが、自分には何もない。
佐伯が寝ているベッドは死んだ父のベッド。
憎んだ父を介護してやっと死んでくれたと思ったら、同じベッドに寝るはめになった。
「俺のおやじみたいに行きたいのに死んでしまう人もいる。
それを思えば生きてるだけありがたいと思う。」
「あなたは自分の父親が死んだからそんなこと言えるんですよ。
もし生きてたら憎んでいたと思いますよ。」
「何で そんな言い切れるんです?」
「あなたが そういう人間だからですよ。
生きることを苦痛に感じて死を選んだじゃないですか。
実に賢明な選択だと思いますよ。」
「でも何で飛び降りたのか分からないんだよ。」
徹生はずっと佐伯の影に追われてると思い込んでた。
そのせいで死んだとでも違った。
いつの頃からか佐伯が大きくなって佐伯の声を消したかった。
「あんたを黙らせたくてあんたの首 絞めたんだよ。」
「私は あなたの車に乗ったことありませんよ。」
驚く徹生
鍵もないのに徹生の車に乗れるわけがないと言う佐伯。
「あなたが車の中で うなだれてるのはよく見ましたけどね。
あなたは疲弊してましたよ。
でもそれを認めたくなかった。
本当はボロボロにすり減ってた。」
起き上がった佐伯は本物のゴッホはどれだと思うか?と聞く。
ゴッホは自分で自分の耳をそいだ。
その直後の絵が本物だと思う。
どれも全て本物のゴッホ自身だ
あんな誠実だった画家が偽物の自分なんか描くわけがない。
でもどの自画像もかなり違う。
「あなたの中にもいろろんなあなたがいるでしょう。
ゴッホは拳銃自殺をするんです。
どのゴッホがどのゴッホを殺したと思いますか?
この耳をそいだゴッホをほかの全員が殺したんです。
幸せでなくてはならないだとか
前向きでなくてはならないだとか
そういった欺瞞に満ちた正しさが人間を殺すんです。
この自分の耳をそぎ落とした危険で哀れで病んだゴッホを健康的で、生きる力のあるゴッホたちが殺すんです。
生きたいからですよ。
本当は ちゃんと生きたいからです。
もう自分の中の狂気に振り回されたくない。
まっとうに みんなと同じように生きたいんですよ。
私は 生きたいんだ。」

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土砂降りの道を行く徹生。
何で俺は こんな必死で働いて疲れ果てて大した見返りもないのに身を削ってるんだ…。
そんなこと考えちゃいけない。
働けるだけ幸せだ。
もっと不幸な人間もいる。
頑張って努力してきたのにつまらないうそ一つでみんなから嫌われてる…。
「そんな時はね
こっちから嫌えばいいんですよ。
好き嫌いに 正直に生きればいいんです。」
佐伯の声が聞こえる。

びしょ濡れで戻って来た徹生。
璃久はタオルを持ってきた。
千佳(鈴木杏)が徹生の濡れた髪を拭く。
璃久の手を握り
「ありがとうね璃久。」
と礼を言う徹生

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夜、千佳と話す徹生
「俺 自殺だったんだよ。
今まで言えなくてごめん。」
自殺の理由はわからなかった。
屋上に行って、自分の自殺を終わらせようとしていた。
もう自分で自分を殺したくないから…。
「私のせい?」
「違う。 そうじゃない。
俺は本当に千佳と璃久が大事なんだよ。一番。
ビルから飛び降りたのはその俺じゃないんだよ。」
佐伯に自分が死ぬ前に何か原因になるようなこと言ってなかったか聞きにいったが、わからなかった。
でも佐伯は本当はちゃんと生きたいって言った。
みんなと同じように行きたいと。
自分もそうだった。
やっと思い出した。
最後に何を思って死んだか。
「生きたい。そう思ったんだ。
死にたいなんて、最後の瞬間まで思ってなかった本当に。
生きたかったんだよ。
死にたかったんじゃない。
俺、やっぱりおかしくなってたんだよ。疲れ切って。
その自分消してまともになって、千佳と璃久とずっと一緒に幸せに生きたかったんだよ。
本当にそうなんだよ。
生きたい。自殺してごめん。
たくさん苦労かけて悲しい思いさせて寂しい思いさせて本当にごめん」
「ありがとう戻ってきてくれて。」

家族三人でアスレチックに行く。
璃久は徹生を「お父さん」と呼んでくれた。
楽しいはずが…千佳が小学生時代の自分を見る。
そして倒れる。

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生きるのって、しんどいって気持ちはわかる。
「生まれ変わったら何になる?」
って聞いてくる人はホントに生まれ変わりたいって思ってんのかしら?
人生楽しいのかねぇ。
ワタシはさして不幸でないのかもしれないが、闇だったあるし、人と比べて不幸だと思うことなんてしょっちゅうあるし。
生まれ変わりたくないしw

疲れてるのにまだまだ平気頑張れるって思っちゃう人は生きにくいよね。
ワタシなんで「あいつのせいでしんどい」って思っちゃうからね。
思うのは自由だし。
でも平気、頑張ろう!なんて思っちゃう人はどんどん追い詰められるのかもしれない。
辛くて逃げたい
でも逃げられないしがらみが踏みとどまることになる原因かも。

死にたいから自殺するんじゃない。
生きたいから。
今の自分が嫌だから。
本当の自分になりたいから…飛び降りてしまった。
「理想の自分」に殺されてしまう。
それがゴッホの例えか。
結局、佐伯は。なんだったんだろう。
疲れている徹生に声をかけたエエ人だった…ってことではないし。
でもスゴく悪い人ってわけでもなさそうだし。
生きたい人だったんだなぁ。

んで、来週は最終回だけど、鈴木杏ちゃんは幼少期に闇があるな。
あと1話でなんとかなるんだろうか。
璃久君が悲しまない結果になれば良いなと願う

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キャスト
土屋徹生(柄本佑)
土屋千佳(鈴木杏)
佐伯(阿部サダヲ)
秋吉(萩原聖人)
安西(渡辺いっけい)
権田(うじきつよし)
木下(藤森慎吾)
ラデック(ブレーク・クロフォード)
秋吉多加子(田村たがめ)
土屋璃久(斉藤拓弥)
土屋恵子(風吹ジュン)

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