第3週 「1942ー1943」
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稔は出征することになった。
「あんこ久しぶりじゃのう」
お参りをしている安子のもとへ勇がやってきた。
この時間なら神社にいるときぬに聞いたらしい。
勇は東京の大学に行ったと聞いていた安子は驚く。
「勇ちゃん、東京の大学に行きよるって聞いたけど」
「大学野球はのうなったんじゃ
知っとろう
二十歳以上の学生の徴兵猶予停止こと。」
「おめでとうございます。
お兄様のご武運をお祈りしています。」
頭を下げる安子
「嘘をつくな
毎日ここにきて兄さんの無事を祈りよるやろ。
兄さんは今でもおめえのことを思いよる
このままでええんか」
「もう、私には関わりのねえ人です。」
涙ぐみ走り去る安子
杵太郎は腰痛が悪化し肺を患っていた。
杵太郎の看病をする安子
「あんこの夢を見とった
おいしゅうなれ・・・
甘い香りがする思ったら安子がおった。」
「おじいちゃん。」
安子を見つめる杵太郎
「安子。」
口元に耳を寄せる安子の頭をなでる杵太郎
「幸せになれ。
幸せになれ。
幸せに。。。なれ」
泣き出す杵太郎にしがみつく安子。
ほどなくして杵太郎はこの世を去った。
千吉は12月の出征前に縁談をまとめようと大東亜銀行を頻繁に訪ねていた。
勇が千吉に直談判。
「兄さんの祝言はとりやめにして下さい。
あんこと・・・たちばなの結婚を認めてやって下さい
あんこはワシの幼なじみなんじゃ。
二人は今も思いよるんじゃ」
「結婚は家同士でするもんじゃ
当人の気持ちだけではきめられん。」
「それはわしがするから。
家のための結婚はわしがするから
せやからお願えじゃ。
せめてあんこに会うてやってよ。会うてもらえばわかるから」
「菓子屋の娘じゃどないしようもない。
今進みよる縁談は雉真のため。
ひいてはお国のためになるんじゃ。」
「じゃけど・・・・。
父さんはどねん思いよるん?
父さんの工場で作る軍服を着て、兄さんが戦争に行くことをどない感じとるん?」
「同じことじゃ。
稔が雉真の学生服をきて大学へ行くのも
雉真の軍服着て戦地に赴くのも
わしにとっては誇らしい倅の晴れ姿じゃ」
鞄を手に出て行く千吉
安子は母や祖母たちと台所で下拵えをしていた。
店の気配に気づく
そこには千吉がいた。
千吉と知らない安子
「いらっしゃいませ。お買い物ですか」
「おはぎが食べたい思って」
「わざわおいで下さったのに申し訳ありません
もうずっとおはぎは作れずにいるんです」
帰ろうとする千吉を引き留める安子
「ちょっと待っとって貰えますか。
すぐ戻ります
どうぞおかけになって下さい」
安子と入れ違いに奥から金太がやってきた
「雉真さん・・・雉真千吉さんじゃありませんか?」
「こちらのご当主ですか?」
「はい。安子の父です。
以前、息子さんとは・・・」
「お待たせしました。
あ、お父さん。
祖母のお汁粉です
よろしかったらお召し上がり下さい。
お父さんのお知り合いじゃったん?」
「まぁ・・・」
「父がお世話になっています。
早ようお元気になって下さいね
失礼しす。」
奥に下がる安子。
「実は今日は先代の・・・私の父の初七日なんです」
「それは・・・存じ上げず・・お悔やみ申し上げます」
「そのお汁粉は父の好物でした
せめてもの供養に正月用にとっておいたわずかな小豆と砂糖でこれをこさえることにしたんです」
「そんな大事なものを・・・。
お嬢さんはなぜ私にこれを・・」
「気落ちしている思いよったんでしょう。
甘えお汁粉を飲んで、少しでも元気になって欲しいと思ったんだと思います。」
お汁粉を勧める金太
「頂きます。」
腰をかける千吉
「うまい。ぬくもりますな。」←稔と同じ反応じゃ
千吉の横にならんで座る金太
「この母の作るお汁粉が父の菓子作りの・・・この店の原点なんです
父の旅立ちの時、真新しい気に入りの足袋をはかしてやることができました。
雉間繊維の足袋が足に馴染んで歩きやすいんじゃと常々言いよりました。」
「うちは足袋作りが原点でした。」
店をでる千吉を見送る金太
「突然お邪魔して、結構なお汁粉を頂戴しました。」
「もしやご長男さんはこの度の学徒出陣で・・・」
「はい」
「うちの息子も去年出征しました。
どうしようもねえ悪たれで勘当した息子です。
ワシは意地を張って最後までうちに入れてやらず、見送りにも・・・」
堪える金太。
「どうぞ悔いのないように息子さんを送り出されて下さい。」
一礼して歩き出す千吉。
店から出てきた安子が
「お気をつけて!」
と笑顔でお辞儀をする
振り返り頭を下げた千吉
稔は出征を前に頭取の娘と祝言をあげるために岡山に向かっていた。
今日も切ない勇。
家と家との政略結婚は自分がすると申し出てまで、安子と兄貴の成就を願う。
最初は稔が安子に本気になるわけがないと思っていた。
稔が親の言う縁談を断ることもないし、安子を傷つけることになるなら稔はブレーキをかけ気持ちを押さえ込むと思っていたのでしょう。
恋が始まらなければ安子の傷心も最小限に抑えられる。
でも稔が本気で安子を好きになれば・・・・野球しか勝てない自分が敵うはずもない。
稔が安子を傷つけたのも許せない。
稔を殴ってはみたものの、父に逆らえず苦しんでいる兄の姿を見て、自分が犠牲になれば。。。と思ったのかしら。
勇の一途な気持ちはブレない。
あんた・・・あんたって子は!!
そう思うと泣けてきた。
あんこに会えば良さがわかると骨の髄まで安子に惚れている勇。
あんた小学校のころからあんこに悪態し続けてアピールいしていたのに報われないなぁ・・・。しかし・・・
今日で一段と男をあげた勇!
稔は男をあげる日がくるのかな。
ラストの汽車に乗っている稔は死んだ魚の目をしていたが・・・。
安子と稔が一緒になったとしても勇のお膳立てでは面白くないなぁ。
どうせなら安子が千吉だと気づいてお汁粉大サービスしていたなら面白いのに~。
千吉の胸には名札もあるんだからさ~ってなんてワタシの心は汚れているんだw
ダイジェストなみだと常々思っていますが、ベタだといわれようともホロリとくるね。
おじいちゃんが美味しくなれととあんこに願いを込めて作っていたことも
幸せになれと安子に願いを込めて亡くなったことも。
金太と千吉同士のやりとりも。
算太のことを見送れなかった金太の思い。
この二人は案外気が合うのかなと思っていたけれど、千吉はたちばなのおはぎが好きで、杵太郎は雉真の足袋が好きだった。
創業者同士も気が合っていたのね。
明日は稔と安子が結婚??
勇が政略結婚にならないことを祈りたいわ・・・。
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主題歌:「アルデバラン」AI
キャスト
橘安子(上白石萌音/幼少期:網本唯舞葵)
雉真るい(深津絵里)
ひなた(川栄李奈)
橘家の人々
橘金太(甲本雅裕)
橘小しず(西田尚美)
橘算太(濱田岳)
橘杵太郎(大和田伸也)
橘ひさ(鷲尾真知子)
雉真稔(松村北斗)
雉真勇(村上虹郎/幼少期:藤原詩音)
雉真千吉(段田安則)
雉真美都里(YOU)
柳沢定一(世良公則)
柳沢健一(前野朋哉)
語り(城田優)
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