第12週 「あなたのスズ子」
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昭和19年3月
規制は強くなり、東京、大阪の大きな劇場は閉鎖。
スズ子が歌う「アイレ可愛や」は好評だったが、ギャラがちゃんと支払われなかったり、警察からの規制などもあった。
スズ子はメイクや衣装に文句をつけられ怒り心頭。
五木が間に入り取りなす。
スズ子は巡業先でも愛助に手紙を書き、二人の仲はますます深まる。
巡業先であったことや、愛助への愛情を綴り、最後には「あなたのスズ子」と書く。
地方公演から帰ったスズ子は愛助に会いに行く
「たった10日の地方公演やったのに長く会ってなかったような」
見つめ合い笑う二人に小夜ちゃん！
「おれは疑獄の果てでもついていく。
嘘だ。五木さんにちゃんと見張ってくれって頼まれてんだ。」
芋を食べながらスズ子と愛助は幸せ
楽団の事務所
お金を数えている五木
「今月も赤字」
写真を見つめる五木
和服の女性と幼い子供がうつっている。
坂口に呼び出され村山興行にやってきた五木
「ボンと福来さんのこと
あの2人、なんとか別れさせてもらえまへんか。
別に福来さんがどうとか言うてるわけやない。
ボンはゆくゆくは村山のあとを継ぐ人や
ボンを支える嫁さんを探さなアカン。
あの二人どう考えても結婚はないでしょう」
「ま、ないでしょうね
福来が歌をいやめない限り」
「そや。福来さんがどうやない。
ボンを支える伴侶には無理やこっちゃ
社長にバレる前になんとかせんとあかん。」
「でもあの2人は心底惚れ合ってますよ」
「それが心配
ボンはまだまだ世間知らず。
何も見えてない。」
「恋は盲目
2人を別れさせるのは容易なことじゃない」
「ふん わかっとるわ」
懐から封筒に入った金を出す。
「タダとは言わんわい」
楽団事務所に全員集まる。
次の巡業先は信州、松本上田あたりを巡る事に決まる。
五木はスズ子を呼び出す。
「村山のボンボンとは聞くまでもなく
よろしくやってるよね？
あんたたち別れてくんない？」
「は？」
「だよねぇ
”は？”だよね
そりゃそうだ
だからさ、ふりだけでいんだ。」
「ふり？」
「そう別れたふり」
「話がよう分かれへんへん
なんでそんなこせんとあきまへんの？」
「今ねうちの楽団は経営が苦しいのさ」
「知ってます
申し訳ない思てます」
「そこでだ
いい金づるができたらどうする？
おまえさんとあのボンボンが別れたら、いくばくかの金が入る。」
スズ子は坂口のことだとピーンとくる。
「やなヤツだよね。
ふりでいい。
ヤツをを騙くらかして貰えるものは貰っちゃいましょう」
「五木さん 申し訳ないでっけど、それはできまへん
ワテはそういう化かし合いは無理だす。」
「でもさ楽団員に給料を払わないといけないし、オレだってくわせなじゃいけない相手･･･
いやだから、ほら楽団員を食わせていかないといけないじゃない」
「それやったらもしもの時はワテの預金もちょっとならあります
姑息な嘘はすかんのです。ほな」
「弱ったねどうも･･･」
ポケットの中から封筒を出す五木。
一旦部屋を出たスズ子がもう一度戻ってくる
「五木さん
まさかもうお金貰たりしてまへんよね？」
「もらうわけないじゃない。なにいってんのよ。
さ、仕事仕事。
坂口にはきっぱり断ってこようっと！」
五木さんやっぱり胡散臭い
いや、でも何か事情はありそう。
ありそうだけど裏切るフラグは立ったな。
もうずいぶん前からその伏線はあったけど。
五木も追い詰められているのかねぇ。
金づるにするなら、したたかに
「今、画策してますよ！
でも一筋縄ではいきません」
ってテケトーに報告して、お金をどんどん巻き上げればエエのに。
このあとすぐに裏切り行動を起こしそうな五木。
五木ともさよならか。
昭和19年だからね。
そろそろ楽団も無理なんじゃないか？
坂口の目さえ誤魔化せばエエんやからさ。
戦争の終わりもまだ見えない。
五木は逃げる。
案外坂口は二人の味方になってくれるのかもしれん。
いや、そんなん無理か？
我が息子には優しい母がやってきて、スズ子と真っ向勝負かな。
恐ろしいなぁ。
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主題歌 – ハッピー☆ブギ/中納良恵,さかいゆう,趣里
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キャスト
花田鈴子（趣里/少女時代：澤井梨丘）
花田梅吉（柳葉敏郎）
花田ツヤ（水川あさみ）
花田六郎（黒崎煌代/幼少期：又野暁仁）
村山愛助（水上恒司）
伝蔵（坂田聡）
小村チズ（ふせえり）
茨田りつ子（菊地凛子）
松永大星（新納慎也）
辛島一平（安井順平）
一井（陰山泰）
五木ひろき（村上新悟）
二村（えなりかずき）
小林小夜（富田望生）
羽鳥麻里（市川実和子）
羽鳥善一（草彅剛）
村山トミ（小雪）
坂口（黒田有/メッセンジャー）
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