第9週 「カカシみたいなワテ」
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スズ子の弟子になりたいとやってきた小夜をとりあえず下宿に置く
朝、昼ご飯として金を渡す。
くれぐれも酒に使わないようにと念を押す。
昼間、梅吉と二人きりの小夜。
洗濯物を畳みながら、12の春に奉公に出されて以来父ちゃんに会えてないから、梅吉を見ているとお父ちゃんと一緒にいるようで楽しいと言う。
「ほんなら梅吉さんなんて他人行儀な呼び方
やっぱりずっとここにおったらええわ。
スズ子にはワシが言うとく」
喜ぶ小夜
楽団の人員は徴兵でで減って行く。
スズ子は三尺四方の枠の中で大人しく歌うことしかできず、客はどんどん減って行く
「このままでは梅丸楽団は解散だ」
「やっぱりこのままではいかんいうことやないですか」
「じゃ、どうするんだい？警官に袖の下でも渡すのか？」
辛島は箱の中から非難の投書を見せる。
楽団に厳しい目を向けているのは警察だけではない。
大衆からの当初は山のようにあり、音楽を楽しみたい大衆と音楽を目の敵にする大衆との板挟み。
スズ子は落ち込む
下宿に帰ると、小夜と梅吉の騒ぐ声が聞こえる。
チズによると昼間からあの騒ぎだと聞かされる。
「何をしてんねや」
「お父ちゃんと大事に大事にお酒を飲んでいるんや。」
「誰がお父ちゃんや？」
「六郎の嫁にしようと思ってんねん。
こんな楽しい子おらへん」
「六郎さんのお嫁さんになるのが夢だったんだ。
ほら見て。亀も喜んでる」
亀を手に取り笑顔の小夜
「出てって
あんた歌手になるのが夢や言うてなかった？
弟子にしてくれって言うてたんちゃうの？」
「お父ちゃんが･･･」
「あんたの父ちゃんちゃう。
出てって」
「何を大げさなこと言うてんねん。」
「約束も守られへん
言うてることしょっちゅう変わるような子、信用出来ひん」
「楽しくて
ちっと調子に乗りすぎてしまった。
出て行きます
お騒がせして申し訳ございませんでした。」
出て行く小夜
「鬼やのう。
身寄りがない言う子を放り出して。」
「誰のせいや思てんの？
恥ずかしい。
今のお父ちゃんはとことん情けない。
みてられへんわ。
何遍でも言うたる
お父ちゃんは情けない
カッコ悪い
ほんまの役立たずや」
「わしゃ飲むことと寝ることしかでけへん」
「ワテ お父ちゃんのことばっかり、構ってられへんねん。
お母ちゃんとちゃうねん」
「冷たいのう
小夜ちゃんの方がよっぽど娘みたいやった。」
台所で洗い物をするスズ子
「派手にやってたねぇ。」
チズが入ってくる
「お騒がせしてすんまへん」
「とことんやってればいいんだよ。
親子なんだから。」
「いつまでも寂しい寂しいで困ったもんです」
「本当に好きだったんだね。」
「お父ちゃんばっかりずるいわ
お母ちゃんに会いたいんはワテも一緒やのに」
スズ子の肩を抱くチズ
お父ちゃんはいわゆる「社会人経験」がないのよね。
働いたことはない。
商売はやってたけど、ほぼお母ちゃん任せ。
東京に来ても･･･働くことはできない。
これくらいの年齢の人は･･･働くとこなかったのか？
ま、スズ子のお給金はそこらの人より高かったはずだから働かなくても良いって判断やったんかもしれんけど。
昼間から酒飲むのは体にも悪いよなぁ。
で小夜ちゃんはお酒を飲むってことはそこそこの年齢だったのか。
お金がないのに東京まででてくるその根性。
愛情にも飢えてるのかもね。
優しくされてしまうと何でも言うことをきく。
小夜ちゃん･･･人が良くて純粋なんかな？
腹黒な子ではないと思う。
朝ドラだし･･･ｗ
しかしスズ子が怒るのも当然だ。
しかも「本当の親子」ではないスズ子と梅吉。
梅吉は「小夜ちゃんのほうがよっぽど娘みたい」と言われ
チズさんは「親子なんだから喧嘩すればいい」と言う。
沁みるね、スズ子は。
そりゃどんちゃんさわぎする梅吉と小夜を冷たい目で見てしまうわ。
スズ子と梅吉が揉めると、拗れる。
もうツヤも六郎も近くにいないんだから。
どちらかが入ればこんなに揉めないだろうに。
チズさんはきっと力になってくれると思う。
最後にスズ子の方を抱き「拭こうかね」なんていうところ、しんみりしてしまった。
東京のお母さんであることは間違いないな。
もう一人辛いのが辛島さん。
辛島さんは演者ではないけれど、音楽への舞台への愛情はたっぷりの人だ。
中間管理職で、いろんなところで板挟みになってきたけれど、それは自分の力でなんとかしてここまで働いてきた。
しかし大衆の目、警察の目はもうカラぽんではどうしようもない。
スズ子たちには日常を忘れる舞台を作って欲しい。
大衆には楽しんで欲しい。
スズ子が歌い踊れば大衆の目は厳しくなる。
なによりもうお客が入らない。
このご時世、ショーはもう出来ないんだな。
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主題歌 – ハッピー☆ブギ/中納良恵,さかいゆう,趣里
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キャスト
花田鈴子（趣里/少女時代：澤井梨丘）
花田梅吉（柳葉敏郎）
花田ツヤ（水川あさみ）
花田六郎（黒崎煌代/幼少期：又野暁仁）
伝蔵（坂田聡）
小村チズ（ふせえり）
茨田りつ子（菊地凛子）
松永大星（新納慎也）
辛島一平（安井順平）
一井（陰山泰）
小林小夜（富田望生）
藤村薫（宮本亞門）
羽鳥麻里（市川実和子）
羽鳥善一（草彅剛）
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