「予告殺人」ネタバレ感想~脚本家の責任は重大。どうしてこうなった?

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「予告殺人」ネタバレ感想~

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アガサ・クリスティ「予告殺人」

「強盗のふりをしに行く」と言っていた車井(大浦龍宇一)が殺された。
ついで百々子が絞殺され、ドラ(室井滋)も亡くなった。
ドラ(室井滋)は、レーリィ(大地真央)の頭痛薬を飲んで亡くなった。
犯人はレーリィ(大地真央)を狙っているのではないか?

予告殺人は、遺産相続殺人だった。

レーリィ(大地真央)は、北海道時代に仕事の資産家男性と仕事をしていた。
レーリィ(大地真央)は旭川のドン・ファンと言われた男・外道の遺産をを相続する権利があった。
外道は亡くなり、遺産を相続した妻のベル(夏樹陽子)。
ベルはガンでいつ天に召されてもおかしくない状態。
ベルが亡くなれば、レーリィ(大地真央)は莫大な財産を相続する。
しかしもしレーリィ(大地真央)がベル(夏樹陽子)より先に亡くなれば、外道の妹・ソニアの双子の子ども(しずほと炎真)に遺産が渡る。
レーリィ(大地真央)の命を狙う動機がある人間がいる。

リッカ:立花詩織(北乃きい)の部屋からドラ(室井滋)を殺害したヒメノツヅラという植物が発見された。
その上、リッカ(北乃きい)の本名が砂原炎真だとわかる。
しかもリッカこと炎真(エンマ)=北乃きいは、元自衛官だった。
しかし犯行は否定。
叔父の遺産の行方をしりたくて、館に下宿していただけだと言う。

そして館の居候桃畑雉香”ケンケン”(吉川愛)こそがエンマの姉・しずほだった。←シズマでもエエのに。
しかし彼女も犯行は否定。



謎解きタイム。
沢村一樹警部は事件関係者を集めた。

殺害された百々子だけが犯人を知っていた。
「あの人はそこにいなかった。」
誰がそこにいなかったのか。

そこに家政婦のミッチー(ルビー・モレノ)が、あの日、ドアの鍵穴から覗いていていたら、開かずの扉から出てきた人がいた。
それはレーリィ(大地真央)だったと証言。

「嘘つきだ!」
とみんなに責められるミッチー。
キッチンに退場。

しかしなにげにその場を離れたレーリィ(大地真央)は、ミッチーを手にかける。
で、御用だ!!!

犯人はレーリィ(大地真央)。
しかしレーリィはローリィーだった!

取り調べ室。
妹・レーリィは甲状腺の手術後、急性肺炎であっけなくこの世を去った。
そのとき、妹は無一文だった。
姉が死ねば入るはずの遺産50億円が受け取れない。
死んだのは姉ではなく妹だとしたら、世間にそう信じ込ませるだけで言い。
幸い、旭川から小樽に移り住んでいたので、葬儀をすませた。
姉名義の家や土地を売り、北海道を出た。

すっかり姉になりきれたと思ったら、大親友のドラが気になった。
ドラは身よりもなく頭痛やリュウマチに苦しんでいた。
ドラにだけは事実を打ち明けた。
ドラは受け入れ、接してくれた。
そこにエンマが下宿することになった。
大地真央は外道の姪っ子であることも知っていた。

しかし車井(大浦龍宇一)に出会ってしまった。
彼は妹の病院の守衛の男だった。
彼は
「ローリィさん」
と大地真央を呼んだ。当然妹の名前だ。

車井に強盗のふりをするアルバイトを持ち掛けた。
あの日、車井が部屋に押し入ったとき、開かずの扉から部屋の外に言って、車井を殺害。
大地真央は命を狙われたふりをするため、自分の耳は爪切りで傷をつけていた。

百々子とピンチの会話を聞いていた大地真央。
自分が疑われていると知り、百々子を殺すことになった。

ドラを殺害したのは、最近・・・ローリィと言い間違えることが多かったから。←そら間違えるわ。
でも大好きなドラのために死ぬ前に、還暦パーティをしたらしい。←勝手!!原作はちょっと違ったぞ!

ナゾは解けたが、物証がない。
なので、家政婦のミッチー(ルビー・モレノ)に、「レーリィ(大地真央)が開かずの扉で出入りしていたと発言させた。

エンマは編集長と結婚して、沢村一樹が失恋したのは余談過ぎる。



だいたい・・だいたい原作通り・・・と言っても良いんですかねぇ。
原作をなぞっているけれど、全く違う。

原作の名前を本作のあだ名に持ってくるって、回りくどいし、面倒臭い。
犯人は原作を知らなくてもだいたいわかっていたと思う。
原作を知っている人は、あだ名にさえなければ、原作と結びつけずに視聴できたのに。

結末を見れば単純なお話。
でも現代日本で、姉妹だからって姉になりすますことはまず無理でしょう。
証拠がないからミッチーを使ってミッチーの命を狙わせたってのもなぁ。
ベルさんは生きているんだから、大地真央の写真を持って行けばいい話ではないのですか?

それにミッチーをあの時、あの場所で殺そうとした大地真央が信じられない!
同じ家の中に、大勢の人がいて、その半分は刑事なんだぜ??
なんで殺しに行ったんだ?ナゾすぎ!!

んでさ、沢村一樹が北乃きいに惚れるのも無理ある設定。
なんであんな蛇足をつけたの??
キャラ的には荒川良々が北乃きいに惚れるならわかるけど・・・。
それでも蛇足であることにはかわりないが。



10年ほど前にドラマ化されていた岸惠子主演の「予告殺人」。
「大女優殺人事件」「パディントン発4時50分」もそうだけど、なぜ日テレの「ミス・マーブル」シリーズで映像化されたものばかりを企画するんでしょうか。
それらは全てアガサ・クリスティーの中でも人気のある小説だからってことなんでしょうけど、もっとシュッとできんのか!!

アガサ・クリスティーは三谷幸喜だけが脚本を書いたら良いんじゃない?
「黒井戸殺し」もアクロイドからインスパイアした名前だと思うけれど、楽しんで見られた。
だけど、本作は酷かったなぁ。
雑すぎだよ。
原作は面白いんだから、脚本家の問題でしょうに。
どうしてこうなった?

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キャスト
相国寺竜也・・沢村一樹
多々良伴平・・荒川良々
月見兎左子・・芦名星
鬼瓦胖六・・・村田雄浩

黒岩怜里”レーリィ”・大地真央
立花詩織”リッカ”・・北乃きい
土田寅美”ドラ”・・・室井滋
ミッチー・・・・・・ルビー・モレノ
八矢”ハーモン”・・・村杉蝉之介
万智”バンチ”・・・・山口香緒里
桃畑鳩児”クックル”・山本涼介
桃畑雉香”ケンケン”・吉川愛
芥川・・・・・・・・鈴木勝大
芙美子・・・・・・・和泉ちぬ
武類”ブルック”・・・国広富之
桜子”チェリー”・・・田島令子

コメント

  1. らんぜ より:

    こんばんは。
    放映しましたね。でも面白くなかったなぁという感想です。
    まず登場人物の名前(あだな)がヘンテコ過ぎてストーリーに集中できませんでした。そんな感じだったのでさっぱり。。
    沢村さんは好きなのですが、架空の相国寺設定はちょっと。最後の失恋話が蛇足だと私も思いました。
    アガサ・クリスティ原作はほぼ読んだ事がないのですが、映画になったりアニメになったりしてその都度楽しんでたのに。
    日本版ドラマ化って難しいのでしょうか?三谷幸喜版はことごとく見逃してるので何とも言えないのですが。
    「そして誰もいなくなった」が良かっただけに残念です。
    とりあえず今年も“アガサ・クリスティに謝罪をしてくれないか”だと思います。

    ところで、こちらの話題で知った‘おしん’を楽しく見てます。
    小林綾子編の記憶がなくて新鮮。
    昔の、いわゆる貧乏くさい話がやっぱり好きです。

    • tarotaro tarotaro より:

      らんぜさん、おはようございます。
      コメント、ありがとうございます。

      あのあだ名、覚えにくい上に、ストーリーの邪魔をしていましたね。
      あんなにたくさんいる警察官がそろいもそろってポンコツというか・・・。
      やっぱりこのお話は、おばあちゃん探偵のほうが和むかなぁ。
      和みがないからあだ名で笑わせたかったんでしょうか?
      沢村一樹さんは素敵な俳優さんだと思うけれど、この警部はこれで終わらせたほうが良いかもしれません。
      やっぱり変にイジらず、ミスパープル的な人が必要かな。

      三谷幸喜版は原作への愛を感じるんですよね。
      だけどテレ朝番は原作への冒涜というか・・・。

      おしんは、最後の数分だけ見ています。
      中村雅俊、格好良いですね~。
      PVにできそうなくらいw