第15週「女房は山の神百石の位?」
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寅子が玄関から入ってくると、固まる一同。
直人らが早かったんだねと取り繕うと
「そりゃそうだろ。今日早く帰ってこなかったら終わっているって
ばあちゃんが死ぬ前のあんたはもっと普通のおばちゃんだった。
でもかわってしまった。」
「道男くん、良いから」
花江が窘める
「よくない。」
「そうよくない。
今、道男が言ったみたいなこと、もっと教えてほしいの。
どこが変わってしまったか。
今から、家族会議を始めます」
「トラちゃん、ごめんなさい
こういうときこそ家族みんなで支え合わなきゃってお義母さんがいたらそうしたら。
だからね。
みんなとも話したんだけど、直人、直治と一緒にみんなでついていこうと
優未とのことも私がもっと間に入ればいいだけのことよ。
もうお利口さんのふりをするのはやめようと話したんだよね
なんでもかんでもトラちゃんのせいにしてしまってごめんなさい」
「うん」
「もうスンッ禁止。わたしの前でスンッとするのはやめて」
「スンッとさせているのはトラちゃんだろ」
「そうだそうだ」
「確かにそうだわ。
禁止を押しつけるのも偉そうよね。
ごめんなさい。
ほかに意見がある人は?」
「お母さんにお茶を頼んだり、起こして貰ったりしてるのにありがとうと言わないのが嫌だ。
当たり前のように思ってる」
「そうね。いつの間にか感謝の気持ちがなくなっていたわ。
ごめんなさい」
「なんでも好きなことをやらしてくれるのは嬉しいけど、その道を究めろ。
1番じゃないとダメだっていうのは嫌だ
みんなやる気をなくなる」
「盲点だったわ。ごめんなさい」
「みんながトラちゃんみたいに頭はよくない
努力しないからだって顔されるのも嫌だ」
「朝からお酒くさいのも嫌だ」
「はい
俺も良い?
就職先に悩んでいたとき
話を聞いてくれるって行ったのに
きいてくれなかった」
「直明・・・」
「ずっと待ってたのにいつも忙しそうで」
「コイツ、笹山のおっちゃんのとこまで話を聴きに来たんだぞ。
結局、花江ちゃんと俺が子供と関わることがあってるって背中押したんだぞ」
「僕の仕事の話もろくに聞こうとしてくれない
もう僕に興味ないのが悲しい
みんなが新潟に行っちゃうのも寂しい
いい歳して何言ってんだろうって思うけど
みんなと離れたくない
戦争の時みたいにあんな思いはもう嫌だ。」
「俺だって行きたくない」
「俺だって行って欲しくないよ」
「だから花江達は新潟に行かなくて良い
このままここで暮らし続けて下さい。」
「待って。それじゃ優未だけつれて行く気?
それはダメだよ。
賛成できない。」
「寅子もわかるだろ?
優未はここにいるのが一番幸せだ」
「ええ。充分過ぎるくらい
両親と暮らさなくても良い
周りに支えてくれる大人がいればいい
親と縁を切った方がいいときだってある。
でも」
「よし優未に決め手貰おう」
「そうだ
優未に決めて」
「トラちゃんじゃなくて、優未が決めるべきだよ。
優未も僕たちと一緒がいいよね?」
「おやめなさい!
そんな決断優未にさせないで
この決断の責任はトラちゃんが負うべきよ」
「ありがとう花江」
優未の正面に座り直す寅子
「優未
今までダメな母親でごめんなさい
お利口さんでいてって呪いをかけてしまってごめんね
私はおばあちゃんのようにも花江のようにもなれないと思う
優未には絶対に寂しい思いをさせてしまうと思う
あなたのことを思えば花江に預けるのが一番だと思う
でもね
今ここであなたと別れてしまえば、私と優未の間が取り返しのつかない事になってしまう
だからこれはお母さんのわがままと勝手でしかないんだけどね
お母さん頑張るから
生まれ変わるから
一緒に新潟について来て下さい
お願いします」
頭を下げるとすぐに
「はい」
と声が聞こえた
頭をあげる寅子
スンとした顔の優未
優未を見つめる寅子
視線をそらす優未
「桂場さん、私今わかりました。
私思い上がっていました。
一度は逃げた法曹界
今度こそは壁を登り切った
あとは理想を追求するだけだと
お三方からたくさん学ばせて貰っていたのにすっかり天狗になってしまった。
桂場さんはそんな私に失望して、鼻をへし折るために異動をさせてくだすったんですよね?」
「全く違う
君は全くわかっていない
自分の立場を」
「ですから思い上がって」
「違う!
腹ただしいが君は有能だそして俺たちに好かれてしまっている
それが問題なんだ
キャリアを重ね、俺たちの後ろ盾あるきみはもう、昔の弱い者じゃない。
君の「はて」は非常に重い
周りを動かす。
今のままでは君の土台は崩れる。
裁判官として正しく成長する道を飛び越え、一躍時の人となりその立場に甘んじている君に家裁を、どんな役職も任せられないまかせられない」
「だから裁判官が積む経験を支部でしてこいってこと?」
ライアンが口を挟み
「そうだ」
「おい。桂場。
それはお前・・・とびきりの愛じゃないか!」
「愛、愛うるさい」
「そりゃそうだよ。
桂場君は穂高先生直系の理想主義者かつ潔癖なまでの正論主義者なんだから」
「家裁の問題は山積みなのに。
俺の理想には佐田君が不可欠なのに
そういうことなら、快く旅立ちを見送るしかないじゃないか。」
「みなさん、
新潟で一から自分を見つめ直してきます
土台、しっかり固めてきます。」
「失敗したときの慰める準備はしておくから」
「愛されてるなぁ佐田さんは」
「羨ましい」
小橋が呟く
小橋を抱きしめる多岐川
汐見、稲垣を引き寄せ、4人を中心に寅子を包み込む。
やっぱり花江が寅子の一番の理解者だった。
そりゃ、あそこにはるさんがいれば、こんなに拗れたことにはならなかった。
寅子より上の立場の人間がいるだけで違う。
この場をおさめて自分たちも新潟に行くべきだと考えたのも花江らしい。
それを振り切り、優未だけをつれて行く。
その決断の責任を負うのは寅子だ
そりゃそうだ。
優未に決断させるなんて、どっちをとっても後悔するじゃん。
だけど、一人で新潟に行ったら・・・優未、逃げ場が無くなるんじゃないかと心配。
ただ。確かに花江ちゃんも感情的になって、寅子の責任ばかりを押しつけていた。
ここは冷静に見れば・・・やはり歩み寄りも必要。
寅子ばかりが責められる問題ではない。
そしてそんな母を見るのは優未だって辛い。
優未との関係はこれですんなりいくとは思えない。
スンとした良い子の顔でお返事してたものね。
これからが問題山積みでございますね。
新潟には花江の家の女中さん。
田中真弓さんがいるとは思うんだけど。
もう結構なご年齢だと思うので・・・。
だれかお手伝いさんが必要なのは必要なんだけど・・・。
どうなるだろうか。
寅子が新潟に行ったら花江ちゃん達の生活費を仕送りしてくれるだろう。
直明も出すだろうけど。
直人や直治は・・・毎月、口先だけで寅子にお礼を言ってんじゃねーぞ。
ってか、もう大切な時にはいつも道男がいるじゃんw
直明もキツかったよね。
なんせ責任感だけは強い。
子供達と関わる仕事が合っているのはわかるが・・・道男が背中を押したってうるせw
道男、わかる。わかるよ。俺にはわかるよ。
キャラなのはわかるよ。
でも「こいつ」って言うな。
直明のほうが年長者だぞ。
社会に出たのは道男が先かもしれんけど。
お前、客商売だろ。
「終わってる」って寅子に言っていたけど。
終わってるって最近の言い回しのような気もするが・・・ま、いいか。
直明の将来の相談に寅子が関わっていたら、中学教師ではなかったのかも。
そうだ。
直明は末っ子なんだから。
弟気質だったw
直治のころには家を出て寮で暮らしていたから・・・
家族でいたいわな。
直明・・・帰ってくるころには結婚してるかな~?
ワタシは特に直治が好きだったけれど、彼は・・・役者が変わっているだろうな。
もうそろそろ声変わりしないとダメだもんな。寂しい。
しかし・・・まさか本編で「反省会」が行われるとは思わなかった(爆)
いや、家族会議なんだけど。
寅子にしてみれば反省会だよw
そしてちまたの反省会タグよりずっと意味のあることだよ。
桂場も・・・寅子の能力は認めていたんだね。
ま、これも反省会タグのほうでは寅子はなにもやってないってなるかもしれんけど。
いやね。
いちいち仕事内容をきめ細かに描けないじゃん。
寅子が昇進したのは能力があるからで、一生懸命やってるからだってことも認めてあげてw
クールな桂場が、寅子の能力を認め、好かれていることをストレートに言うのは意外だったけど。
穂高先生の一番弟子みたいなもんだもんなぁ。
いずれは年をとるので、桂場だってもっと年取ったら、穂高のように弟子に甘い師匠になるかもしれない。
家庭では信頼を失いかけたけれど、職場ではやはり重宝されている寅子。
それが「女性だから」というところもあるかもしれないけど。
それでも寅子は反省したり頑張ったりして前に進んで欲しい。
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主題歌 – 米津玄師「さよーならまたいつか!」
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キャスト
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語り – 尾野真千子
コメント
直明ー😂
そういえば可愛かった。みんなに可愛がられて、利発で素直で、戦時中はひとり疎開?で離れて暮らしていて…
いきなり大きくなったのですっかり忘れてたけど、可愛がられた末っ子でしたよ😂😂
そしてゆみ…😢
思いの外「はい」が早かったのは、やはりまだ良い子の仮面が剥がせない気がしてます😢
二人暮らしになったら、どうなっちゃうのでしょうね💦
桂場はやはり穂高先生の意思を継ぐもの✨
格好いい事言ってくれますよね😆
ミートゥさん、コメントありがとうございます。
戦時中は岡山の進学校で寮生活でしたよね。
不安だったと思います。
それまでは猪爪家の癒やしでしたからね~。
末っ子属性ですもんね、直明ちゃんw
優未はまだまだ良い子ですね。
でも公開処刑とまではいわないけれど、寅子のことが嫌いなわけじゃない。
好きだから。
そんな母がみんなから責められているところを見るのもいやだっただろうし。
お母さんと一緒にいたいという気持ちも絶対あると思うんですよね。
桂場さん。
デレてると思わなかったですw
でも、有能な女性がこのままマスコットで潰れていくのは見てられないですもんねw