第8週「女冥利に尽きる?」
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寅子ははるから直言の工場へのお使いを頼まれる。
依頼人の未亡人に騙されてから落ち込んでいる寅子を心配した優三は、仕事を抜け出し河原に寅子を誘う。
近所の農家から貰った手羽先を一緒に食べよう。
持って帰っても人数分ないからね。
「美味しいものを食べたら少しはきも晴れるよ?」
「私そんなにしょんぼりしてましたか?」
「うん。
全てが正しい人間はいないから。
トラちゃんだって僕と社会的地位のために結婚した。
僕はトラちゃんが高等試験に合格するか諦めるかするまで受験を続けようと決めていた」
「もし私が落ちていたら?」
「次の年も勉強を続けていた
トラちゃんに自分の人生を委ねていた
このように、人間には、良い面と悪い面があって
信じたいものがみんな違う
だから法律があるんだと思うんだよね。」
「優三さん」
「さぁ食べよう」
焼いた手羽元に食らいつく二人
「嫌なことがあったらまたこうして二人で隠れて、ちょっと美味しいものを食べましょう
トラちゃんもずっと正しい人のままじゃ疲れちゃうから。
僕の前では肩の荷を降ろしてさ。」
寅子は優三の肩にもたれかかる。
人が恋に落ちるのは突然
夜、布団を並べて二人はまだまだ喋る
「優三さんはどんな弁護士になりたかったの?」
「そう言われると特にはないんだけど。
でも弁護士になったらやりたいことがあったな
法律の本を出したかった
僕が法律を学ぶ楽しさを知ったように沢山の人にも伝えたい」
「あら、本ならすぐ出せるわよ
有名弁護士佐田寅子を育てた佐田優三の本なんてどう?」
大笑いする二人・・・しばらく二人の笑顔が微妙にこわばる
掛け布団をはねのけ優三のふとんに転がり込み優三にくっつく寅子。
瞬きのたまった優三
「寝ましょう」
笑って眠りにつくふたり
それから1年とちょっと
昭和18年5月
寅子の妊娠がわかる。
猪爪家の一同は喜ぶ。
「一人の体ではないのだから」
とはるに釘を刺される寅子
「大丈夫。」
久保田先輩もやってのけたのだから。
「トラちゃんのやりたいようにやればいいよ」
と笑う優三
自信満々の寅子だが、毎日眠くてだるくて、胃の調子も悪い。
そんな時、裁判所で久保田と出会い、竹もとへ行く。
「どうお仕事のほうは順調なの?」
「なんとか・・・:
「ご婦人らしいしゃべり方をしろと先輩がたから注意されてしまって。」
「それでお話って」
「今度、夫の実家がある鳥取に家族と移り住むことにしたの
弁護士の仕事も辞めると思う」
「え?」
「中山君もしばらくは子育てに専念するそうだ。
婦人弁護士なんて物珍しいだけで、誰も望んでなかったんだ。
結婚しなければ半人前。
結婚すれば弁護士の仕事も家のことも満点を求められる
絶対に満点なんてとれないのに」
私たちはみんなの思いを背負っているんじゃなかったのか・・・
久保田が去り店に一人座る
「もう私しかいないんだ。」
席を立つ寅子
竹もとも年末で閉店が決まっていた
「元気でね」
店主達と別れを惜しむ
小上がりのついたての奥で団子を食べる桂場が見ていた。
よねは高等試験に挑戦し続けているが、合格には至らない。
よねが連れてきた女性・麦田は亡くなった夫に代わり工場を経営していた。
「闇取引ですか」
彼女は摘発された
この頃、統制法違反で刑事告訴される摘発が多発していた。
土下座する麦田の弁護を引き受けることにした寅子
雲野は言論弾圧を目的として逮捕された新聞記者や編集者の弁護のため忙しい日々
事務所は常に忙しいのに寅子は久保田が担当していた婦人雑誌の法律相談の連載を引き受けることになった
「これ以上忙しくしてどうする?」
「もう私しかいない。」
婦人相談を家に持ち帰り、夜遅くまで仕事をする寅子。
竹もとはよく頑張っていたね。
みんなの思い出の店なのに閉店は寂しい。
最後に、桂場が団子を食べるところを見られて良かったよ。
河原での二人のシーンはとても良かった。
どこまでも優三は優しくて人間が良く出来ている。
寅子の高等試験合格に自分の人生を委ねていたのは・・・とくに悪い面でもなかったと思うしさ。
そんな優三の優しさに気付く寅子。
いや、優三はずっとずっと優しかったよ?
ま、兄弟のような家族のように思っている人に恋をするのは難しいことだとわかっていただろうけど
ここまで紳士的だった優三は良い人過ぎる。
いつまでも二人一緒にいて欲しいわ。
でも・・・久保田先輩も中山先輩も志半ばで弁護士の仕事から離れる。
寅子は・・・身重の体でどこまでやりきれるのか。
久保田先輩が働けたから寅子も働けるわけではない
それは能力ではなくて体質。
つわりがずっと酷い人もいれば、つわりなんてない人もいる。
一人目は大丈夫なのに二人目はしんどい人もまたその反対も。
寅子は生理痛も重たいから・・・。
出産後は生理痛は軽くなるかもしれないけど。
久保田先輩にも中山先輩にもそれぞれ苦悩はある。
その立場にならないとわからない苦悩がある。
それをその立場に立たなくても察することができるのが、良い弁護士なんだろうな。
寅子、踏ん張りどころ。
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主題歌 – 米津玄師「さよーならまたいつか!」
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キャスト
佐田寅子(伊藤沙莉)
佐田優三(仲野太賀)
猪爪はる(石田ゆり子)
猪爪直言(岡部たかし)
猪爪直道(上川周作)
猪爪直明(三山凌輝)
米谷花江(森田望智)
山田よね(土居志央梨)
轟太一(戸塚純貴)
花岡悟(岩田剛典)
桂場等一郎(松山ケンイチ)
穂高重親(小林薫)
雲野六郎(塚地武雅)
語り – 尾野真千子
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