金の卵の衝突実験
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長嶺省造(イッセー尾形)は皆勤だったのに、ここのところ学校に来ない。
心配するアンジェラ(ガウ)
岳人(小林虎之介)と長嶺省造(イッセー尾形)は犬猿の仲。
いがみ合ったあと、長嶺が藤竹(窪田正孝)のいる科学準備室にやってきた。
藤竹に
「来週から学校に来られる」
と答える長嶺
藤竹は今、クレーターの実験をしていると言う。
その実験に興味を示す長嶺を科学部に誘う。
「実験で使う発射装置みたいなものができないかな。
良いアイデアはありませんか?
長嶺さん、鉄工所を経営されてましたね」
昼の往来
朴に夜のみに誘われる岳人。
それを見ている長嶺。
二人は目を合わす。
岳人は飲みの誘いを断り立ち去る
長嶺はそのまま病院に誘う
妻の病状が良くないようだ。
英語の時間
木内泉水(田中哲司)に質問しまくる長嶺
「そんなに聞きたきゃ、家庭教室雇えよ」
「先生の話とくにきいてないだろ」!
「自分のペースで頑張ってんじゃん」
長嶺と若い生徒達が言い合いになる。
「出てけ!出てけよ!」
アンジェラ以外の生徒は出て行く
「出てけ!って言われてホントに出て行くヤツはクズだ!」
一人教室に残る長嶺
席に戻って俯く
次の時間。
生徒は長嶺とアンジェラだけとなった。
夜の職員室
若い生徒たちは長嶺さんがいる限り授業をボイコットすると言う。
木内は定時制と全日制を行ったり来たりしていたが、定時制では世代間の衝突がたびたび起こり、ささいなきっかけで不満が爆発する
休み時間お菓子を食べていた生徒に「なぜみんなで分けないんだ独り占めするな」と言い出した人もいた。
「その方の気持ちはわかる」
昭和23年団塊の世代
福島賢に産まれた長嶺は、10歳の時炭鉱の事故で父が死んだ
高校進学なんて考えられなかった。
炭鉱閉鎖。
中学卒業後、集団就職
「今の若者を見ていると勿体ないなって思うんですよ」
「科学部のみんなが考えた発射装置みて貰って良いですか?」
「アイデアは悪くないが・・・。」
「さっきのご自身の話、クラスのみんなに話して見ませんか?」
お菓子で揉めた話はお互いのことを話したから和解した。
「時間の無駄だね。」
と長嶺
町工場に帰宅した長嶺はスケッチブックに図面を書く
妻の病院を見舞う
「ボイコットされててな。」
若い生徒達の話を愚痴る
「親ガチャ」の話をする妻。
当たり外れがあるのは昔からだと長嶺
自分たちの世代とは違う。
キラキラしたものを一杯みている若い世代。
「どんどん日本が良くなって行く時代じゃないのよ。
何も約束されてない今の若い人達に甘えだ頑張れなんていうのは的外れなことかもしれない。」
夕方の高校
長嶺が下駄箱で靴を履き替えているとアンジェラと名取佳純(伊東蒼)がくる
先に職員室へ行く佳純の腕にリストカットのあとを見た。
「科学部で一緒なのよ。」
「彼女・・・真面目そうな顔してたけど不登校なの?
いじめにあったとか?」
「そこまでは・・・
定時制に通ってる若い子たちみんな辛い目にあてるのよ。
どっちが大変とか・・・
人の苦しさは比べられることじゃないでしょう?」
アンジェラを目で追う長嶺
病室で長嶺から受け取ったノートからちぎったスケッチブックが挟まっているのに気付く長嶺妻。
ある日、小さいな花束を手に病院へ向かう長嶺が岳人を見つける
雑居ビルに入っていく岳人を見て後をつける長嶺
中をそっと覗くと勉強をしている岳人
パンフレットを見る。
”読み書き障害に関するトレーニングの文字”
ディスレクシアの説明が書いてあり、”タブレット教科書を取り入れることも助けになる”とあった。
岳人が授業中、タブレットを開いているのを思い出す長嶺
夕方の高校
長嶺が物理準備室にやってきた。
「例の・・・クラスで離すやつやっても良いよ
ただし中身は私に任せてくれないか」
わかりました。
岳人が物理準備室にくる。
実験机の上にスケッチブックのきれはしがある。
「これ発射装置の設計図か?」
「作ってみますか?」
「当たり前だよ!」
「次の授業は出てください。
就職の話をします
今後の役に立つと思うのでこの授業だけは出てください。」
教室にぞろぞろと生徒がやってきた
遅れて岳人がやってきた。
職業選択と自己実現の授業を始める。
集団就職の話を例にした藤竹
経験者の長嶺から話をして貰うと教壇を降りる。
「就職の話だっていうから来たんだぞ。」
と言う岳人の隣の席に座る藤竹
長嶺が教壇に立つ
「集団就職とは・・・
専用の列車に乗せられて行くわけです
昭和39年3月
福島の駅から上野駅を目指した
ホームには家族の他に中学の同級生がきた
みんな高校に進むヤツ
悔し涙を流す友人もいた。
あいつら勉強が嫌いだって言っていたのに
私は泣くどころかにらみつけた
絶対に負けない
思えば私の原動力は怒りだったかもしれない
負けなかった
働いて働いて工場を持ちました
学歴なんかなくたって成功できます
高校に行く必要はないと思ってます
こんな考えの私の半生は興味ないだろう
違う話してもいいですか
私の妻、江美子の話です」
青森の寂れた漁村産まれの妻の父は戦争から帰ったら酒浸りだった。
妻は家族を養う為集団就職で上京した。
村から出たことのなかった彼女は列車の中でずっと泣いていた
蒲田のタイル工場
二交代で厳しく指導された
若い人たちならそれは刑務所のようだと思うかもしれない。
一番辛いのは粉まみれになる仕事。
そういう人が嫌がる持ち場を妻は進んでやった
なまじ責任感が強い
勉強が好きで高校に行きたい気持ちがあった。
定時制に通う行員に憧れた。
いずれは定時制に通える職場にと思っていたが25歳、長嶺と結婚した。
「長嶺さん端折ったらダメよ。
一番いいところ。
知り合ったきっかけだけでも!」
アンジェラがニコニコしている
「立ち食いうどんだよ」
あの辺りは女工目当てのタチの悪いのがいた。
「長嶺さんはその男たちから助けたのヒーロー?」
「歯を2本へし折られたよ。
妻はね食べかけのうどんそいつの頭にぶっかけたの」
結婚して工場の切り盛り子育て
一生懸命忙しく働いた
高校への憧れは消えていない
今からでも高校行けるよかしらと言うようになっていた時に体がおかしくなった
ちょっと歩くだけでも息切れする
咳が止まらない
「じん肺だって。知ってる?」
「肺の組織が繊維化してしまう病気」
藤竹が答える
「タイル工場で粉塵まみれになっていたことが原因だった。
当時そんなことを気にする時代じゃなかった」
入退院を繰り返す
在宅酸素療法
酸素凝縮器を持って運ばなくてはいけない
「妻は今入院しています
退院はいつかわからない
私は家や仕事に無理させすぎた
私はもともとヘビースモーカーでね
どれだけたばこの煙を吸わせたことか
煙草なんてとっくに辞めるべきだった
私の原動力の怒りは外に向いていた。
今は自分に向かってます
許せない自分が!
なぜ私ではなく妻なんだ。
ともかくこの定時制に来たかったのは
たまらなく来たかったのは、私ではなく妻だったんです。」
「あんた奥さんのかわりに来てんのか?」
岳人が聞く
「いつもいっぱい質問するのは奥さんの前で授業を再現するため?」
アンジェラが聞く
「私の話は以上です。」
教壇を降りる長嶺にアンジェラたちが拍手を贈る。
「ブラボー!」
廊下で聞いていた空地が涙を浮かべて入ってきた。
腕組みをし、一点を見ている岳人
数日後
相変わらず質問をする長嶺
舌打ちする岳人
「これで最後だから」
物理準備室に長嶺がやってきた。
岳人は気に入らない。
「その発射装置は長嶺さんのかいてくれた設計図ですから。」
「は?聞いてないぞ!」
「柳田くんも聞きませんでした」
「この設計図をなぜあんたが持っている?」
「奥様に呼び出されました
長嶺さんを科学部に入れ手やって欲しい
もっと高校生活を楽しんで貰いたいと
策士ですね。奥様」
仏頂面で出て行く岳人
「柳田がこんなものに興味があると思いませんでした」
「理論家になってくれると思いますよ」
付箋や書き込みだらけの物理学の本を見せる藤竹
「長嶺さんは地球や宇宙には興味がない。
でも何か作ってくれって言われたら、お金が貰えないとわかっていても作ってくれると奥さんが言ってました」
「この程度の装置あんたが思いつかないと思えない
あんた食えんな。
妻より食えん。」
中庭で煙草をくわえた岳人
火をつけるのをやめる。
そっと見ている長嶺
加えた煙草を片付ける岳人。
小さく微笑み岳人に近づく長嶺
「何だよ?」
物理学の本を差し出す
「見たのかよ
笑いたきゃ笑えよ」
「何で笑うんだね?
私はね知識ではなく手で覚えた口でね
こんな本読みたくもない。
この本を見て思うのは、中身を知りたい
なんとしてでも理解したいという
君の情熱だけだよ」
じわりを体を近づける長嶺
じわりと離れる岳人
「うえっせよじじい」
物理準備室の扉に佳純が作った科学部のプレートをかける
4人になった科学部
「何か目標を立てませんか
目標はデカいほうが良い
例えば学会発表なんてどうでしょう?」
「学会発表?」
今日も良かったね。
「3000万」も好きだけど。
ドキドキハラハラはしないんだけど、静ながらも演者の演技がキラリと光。
毎週満足感があります。
なので18時からずっとテレビの前でソワソワ。
18時からにしてくれたら良いのにw
18:15~って忘れそうで怖いのよ。
今日はイッセー尾形さん。
独白は良いですな。
対抗する小林虎之介くんも負けてない。
舌打ちの癖はやめて欲しいけどw
世代間の衝突は仕方ない。
孫世代だと思っても長嶺さんはイライラしたんでしょう。
それに・・・病室で妻に教えてあげないといけないプレッシャーもちょっとはあったのかも。
それでも・・・やっぱり頭ごなしに若い子を叱るのは頂けません。
まさか若い子たちが全員で出て行くとは思いませんでしたけど。
そこまでアンタたち仲良くないよねって言う(爆)
日本の高度成長期を支えてくれた世代と、若い世代はとは見ているものが違う。
うちの親が団塊の世代ですが、団塊の世代なんてボーナスがなくなるとか、給料が減るとかそんなこと思いも寄らなかったはず。
ワタシは氷河期世代ですけど、それとはまた今の子たちは違う。
氷河期世代よりマシじゃないの?って思うとこはあるけど、それはワタシがその年代だからだもんな。
その年代で悩みは色々。
でも、団塊世代が働いてくれていた感謝はありますよ、もちろん。
アンジェラさんがいて良かったわ。
なんていうか、中間管理職みたいなw
定時制の教室でもそれなりに人間関係と役割が出てくるもんなんだな。
この生徒達、一人一人を描いて欲しいけれど、全員は無理だよね。
多分、クレジットで行くと次は庄司麻衣(紺野彩夏)ちゃんかな。
長嶺さんと岳人は距離が縮まると思うが・・・。
マリちゃんが入部しないのが意外だわ。
岳人は・・・悪い道に行かず、なんとかなんとか踏みとどまって。
長嶺さんに就職でも紹介されれば良いなぁと良い方、良い方に考えてしまう。
そこは「3000万」にはない明るい未来を求めたい。
うん。
ワタシ、救いが欲しいんだわw
今日も噛みしめたよ。
このドラマを。
今からでも遅くないので見ていない人には見て欲しいわ~。
宙わたる教室 第1話 ネタバレ 感想~実験教師の青空の作り方
宙わたる教室 第2話 ネタバレ 感想~夢に優劣はない
宙わたる教室 第3話 ネタバレ 感想~木村文乃先生、酷いよ。
宙わたる教室 第5話 ネタバレ 感想~火星作ろうぜ!
宙わたる教室 第6話 ネタバレ 感想~好きだから真剣
宙わたる教室 第7話 ネタバレ 感想~順調な研究とJAXAが交わる?
宙わたる教室 第8話 ネタバレ 感想~科学部、空中分解。
宙わたる教室 第9話 ネタバレ 感想~初めての実験に失敗なし
宙わたる教室 最終話 ネタバレ 感想~定時制高校からJAXAへ
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キャスト
藤竹叶(窪田正孝)
柳田岳人(小林虎之介)
名取佳純(伊東蒼)
越川アンジェラ(ガウ)
庄司麻衣(紺野彩夏)
池本マリ(山﨑七海)
長嶺省造(イッセー尾形)
木内泉水(田中哲司)
佐久間理央(木村文乃)
相澤努(中村蒼)
コメント
「3000万」の「動」とこちらの「静」...管理人さん、さすが上手い表現ですね!
リアルタイムでは見られないのですが、僕も今期の中では非常に完成度が高い作品と評価していますw
尾形さんと朝加真由美さん、さすがでした。引き込まれましたもの。
それから小林くん、深夜ドラマ「ひだまりが聴こえる」で注目していたのですが、いい演技しますよねぇ。
次回メインであろう紺野彩夏さんも好きな女優さんなので、期待しております。
ノンルールさん、コメントありがとうございます。
出演者の方々が老若男女問わず素晴らしいですね。
今期、NHKのドラマはとても完成度が高いと思います。
授業中寝ていたとしても保健室に登校していたとしても、高校に行こうと思っている意志があるのは良いことだよなと思います。