ドラマスペシャル 松本清張「鬼畜」
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松本清張「鬼畜」/(張込み 傑作短編集(五) )
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映画松本清張 鬼畜 /野村芳太郎 緒形拳 岩下志麻 小川真由美
1978年に松竹で映画化、2002年にテレビドラマ化。
2002年のテレビ東京版はビートたけし宗吉で、妻が黒木瞳、愛人が室井滋。
なんで黒木瞳みたいな美人妻がいるのに、愛人が室井滋なんだ?と話題になりましたよねぇ。
で、ざっとストーリー。
昭和51年、東京の下町――。竹中宗吉(玉木宏)は、働き者の妻・梅子(常盤貴子)と共に小さな印刷会社を営んでいた。
景気が良かったが、もらい火で印刷所はあっけなく燃え落ちた。
そんな非常事態に、宗吉は愛人・山田菊代(木村多江)のもとにいた。
宗吉は6年前から愛人・菊代と親密な関係になり、3人の子どもまでいた。
火災から2年後――。宗吉と梅子はわずかな保険金を元手に、別の土地に印刷会社を開いたが、経営は苦しい。
生活費を一切もらえなくなり、業を煮やした菊代は宗吉の家を襲撃、梅子と初めて顔を合わせる。
菊代は煮え切らない宗吉の態度、自分を見下す梅子に怒りを露わにし、子どもたちを置いて姿を消してしまう。
宗吉はやむなく3人の子どもを引き取るが、子どもたちに憎悪を向ける梅子は、自分は一切、子育てはしないと宣言。
地獄の日々が始まる。
次男・庄二が栄養失調で衰弱。
寝ている庄二の顔の上にシートが被さって死んだ。
梅子(常盤貴子)の仕業だった。
その後、宗吉は良子を遊園地に置き去りにして逃げ帰った。
警察に捜索願を出すも、警察官・余貴美子に怪しまれるばかり。
梅子は青酸カリを渡し、「少しずつ混ぜろ」と宗吉に言う。
しかし利一は「野生の勘」か、口にしない。
静岡につれていき、美味しい食事を食べたあと、山に入り、眠っている利一を宗吉は崖下に突き落とした。
利一は木にひっかかり、軽症で済んだ。
警察の調べに利一は父親と遊びにきて、眠っているうちに落ちたと言い張る。
しかし警察官の一人が、石版用の石を見つけ、足がついてしまった宗吉。
そこにはたまたま見つかった良子もいた。
警察同士の鉢合わせ。
もはや事故ではないことはバレていた。
必死で父親をかばう利一。
お梅が青酸カリを飲み、。
「庄二は私が殺した。
良子も利一殺せと言ったのは私だ。」
と言のこして、亡くなる。
宗吉は殺人未遂の懲役刑になるが、模範囚だったので5年で出てきた。
梅子の墓に手を合わせる宗吉。
どこにも鬼畜が見当たらない。
子どもを殺すわけにはいかなかったのね。
だけど妻を殺しちゃったのねぇ。
序盤から警察が動きまくっているし。
宗吉が模範囚やったことなんてどうでもええねん(苦笑)
やっぱり映画を超えることはなかったなぁ。
いつもお芝居の上手い木村多江さんもキーキー声で叫ぶだけの愛人。
玉木宏は相変わらずのエエ声で、そこまで情けない男に見えなかったし。
エロなシーンもないし、子殺しでもないし・・・・。
地上波で松本清張を描く気がないなら、こんなのドラマ化しなければ良かったのに・・・。
表現がソフトな分、面白くないのよねぇ。
松本清張作品ではないような仕上がりにモヤモヤするわ。
仕方ないんだろうけどさ。
鬼畜じゃないよなぁ。
情けない男で、一番悪い男ではあるが。
宗吉は、子どもを置き去りにしたり、殺そうとしたりしたが、結局なぜか「お父ちゃん」と子どもたちにも慕われているし。
子どもを捨てた愛人はネグレクトって言葉ではすませなくらい最悪。
お手当がもらえないなら、自分で働けばいいのに。
ほんまに宗吉の子どもだったのか?
妻は一番可哀想な気もするが、自殺するなんて・・・改悪やなぁ。
しかも宗吉の家のお墓に入るのか?
あの世で嫁姑問題が勃発してんな!
映画はものすごく怖かったんだよ。
常盤さんは玉木宏が木村多江と子どもたちのところへ行かないように、折檻したとナレーションがあったけれど、つねってただけだった。
でも岩下志麻姐さんは、緒形拳さんのクビを斬りつけるんですよ!
クソおっそろしかった。
ラストの緒形拳さんの泣き顔も忘れられないんだよなぁ。
父親のことを知らないという利一に
「利一!……かんべんしてくれ!」
と言う絶叫。
あのラストシーンこそ松本清張だよなぁと思うんだわ。
無理だわね。
無理なのに、なぜクリスマス・イブにこの作品を放送したのかわからない。
このドラマの子役もけして上手い子役ではなかったが、確か映画の子役も下手クソだったの。
それが余計に怖かったのを覚えている・・・。
でも、ま、私の記憶はあてにならないけどw
緒形拳主演の「鬼畜」はビデオを借りて見たのか、テレビで見たのかは覚えていないのですが、同時期に「食卓のない家」って映画も見て、これも怖くて(苦笑)
小川真由美さんが金魚を食べるんですよ。
「徹子の部屋」で金魚って小骨が多くて口の中が怪我するんですよ。
と言っていたのは鮮明に覚えております。
「食卓のない家」は緒形拳さん、小川真由美さん、中井貴一中井貴恵さんが出ていたんですよねぇ。
貴一が兄で貴恵が妹だった記憶。
アレ?「鬼畜」の話・・・。
役者さんはみんな頑張っていたと思うんですが、ここまでソフトにしたら鬼畜ではないなっということで一つw
橋爪功さんなんて、ほんの数分だったもんなぁ。
勿体無い。
玉木宏はこんな役より、十津川警部のほうが似合いそう!
読んでいただいてありがとうございます。
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「鬼畜」 ネタバレ 感想~どこにも鬼畜がいなかった件
「犯罪の回送」ネタバレ 感想~松本清張の雰囲気は微塵もない。
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「砂の器」ネタバレ感想~涙必至のラストは存在せず!映画の焼き直しはノーセンキュー!!
『点と線』ネタバレ感想~もう二度と映像化はできない作品
「十万分の一の偶然」ネタバレ感想~ギリギリ許容範囲内の改変
「顔」 ネタバレ 感想~現代版にアップデートって煽りは本気?松本清張への冒涜だな。
CAST
竹中宗吉 玉木 宏
竹中梅子 常盤貴子
山田菊代 木村多江
野田和子 余 貴美子
山田利一 南 岐佐(子役)
山田良子 稲谷実恩(子役)
山田庄二 今中陸人(子役)
中丸刑事 前田亜季
高橋刑事 近藤芳正
田口辰夫 羽場裕一
広瀬刑事課長 平泉 成
原田道夫 柳葉敏郎
加藤医師 橋爪 功
コメント
完全にヘタレ主人公ですね。
昔ニコニコ動画でも流行ったnice boatに比べれば全然鬼畜じゃないし。
nesteさん、コメントありがとうございます。
甲斐性もないおに、愛人をかこうとこんなことになるんですね。
主人公に関わった人すべて不幸なだけでした。
こんにちはー。
実は見た事がなくって、けっこうな名作と聞き見ましたが、
「早く寝ればよかったーー」が感想w。
たぶん映画版は怖かったのだと思うんです。
野村監督がされてて、配役見て、ポスター見ただけで怖かったもん。
常盤ちゃんじゃキレイすぎるんですよねー。
あと多江さんのアバズレ感もなかったし、
「いくらお金に困っても3人の子供捨ててくかー」って謎で。
いろいろググったら(だから余計寝るの遅くなる)、
これは夫と長男の演技力にかかっていたようで。
あとは当時の虐待とか子捨てという背景もあったとか…?
玉木さん、悪くはなかったと思います。
私、女二人がぎゃーぎゃー騒いでたとこで、
おろおろしている玉木さん見て笑ってたもん。
でも「経営者として経営計画が立てられないのに、愛人かこうなよ」って。
あと多江さんも「仕事あるならちゃんと働けよ」って。
だから常盤ちゃんが子どもたち始末しなっていうのも、ちょっとわかったりして、
この3人の中では鬼畜度は低かった気がします。
小川真由美さんは、存在だけで怖いですもんね。
私のトラウマ映画(予告だけで)「震える舌」にも出てたんかなと思ったけど、
監督さんが一緒だっただけなんですね。
とにかく「映像」チラ見しただけでぞーっとなる。
これが野村監督のすごさだったんですね。
私の初小川は「積み木くずし」でしたが、
これも狂気が画面からにじみ出てて「あ、親泣かせたらいかんなあ」
とも思いました。
画面も怖いですし、いつお母さんが狂うかと思うと、ひやひやでした。
毎回、来生たかおさんのEDに正気に返るみたいな(笑)。
2ちゃん(今は5ちゃん)では、余さんが愛人やればよかったんじゃなーいとか。
寺島しのぶくらいじゃないと無理だよねーとか。
だって常盤ちゃん人殺しそうにないもんね(つまり演技が下手ってことか?)
旦那役ももうちょっと不細工じゃないとねえ。
私は決して子煩悩でもないし、小さい子供がいるところはあえて避けるし、
子どももどちらかというと嫌い(おいおい)ですが、
それでもこれ観た後、子どもが寝ている姿を見て
「いやいや、あんなことになっても捨てるってのはありえんなー」
と思いました。多江さんが一番鬼畜でしたね。
sakiさん、コメントありがとうございます。
「早く寝ればよかったーー」ってなんとなくわかるかもw
サクサク進んでいって、特に山場もなく、ハラハラドキ時もなく終わってしまいましたね。
おんぶ紐をつけた玉木宏萌えな人はいたでしょうがw
映画版は怖かったです。
多分ハタチ前後に何かで見たと思うんですが、本当に怖くて。
ワタシも小川真由美さんのイメージは「積木くずし」でした。
でも来生たかおのエンディングテーマを覚えていない・・・。
特別出演の島倉千代子は覚えているのに。
常盤ちゃんと木村多江さんは生まれは昭和でもやっぱり平成の女優ですよねぇ。
子どもを捨てるのも、小川真由美さんなら「やりかねない」って雰囲気があったんですが、多江さんはそこまで薄情に見えないんです。
緒形拳さんが妻と愛人の板挟みになる姿は気の毒です。
緒形拳が怖がるなら、よっぽどだなと(苦笑)
余貴美子さんが愛人は良いですね。
寺島しのぶも。
でもそうなると玉木宏じゃ若すぎますね(爆)
余貴美子さんが赤ちゃんのお母さんなのもちょっと違うし・・・・。
平成の女優さんだと無理なんでしょうか。
「震える舌」は破傷風のお話ですよね。
あれも怖かった。
野村芳太郎さんは「砂の器」とか「わるいやつら」とか松本清張作品の映像化も多いんですね。
渥美清版の「八つ墓村」も!
小川真由美が怖かったヤツですね(苦笑)
改めて作品一覧を見たら、有名な作品が多くて驚きました。
こんな監督とあの怪優たちが作った作品のあとに映像化するのは大変ですよね。
ワタシも木村多江さんが一番鬼畜かなぁと思います。
末の子が死んだと聞いても平気な顔でしたもんねぇ。
ま、不倫して、3人も子どもを作ったとこでアウトですけどね。
宗吉、一人目が出来た時点で離婚して、トキワちゃんに捨てられたら良かったんですよ。
あんな働いていたのに、不貞行為はないですよね。
梅子が岩下志麻ならそれは怖い。映画のほうを見たかったなあ。原作読んでいなくて映画も見ていなくて、松本清張というだけで面白い(興味深い)かなあとおもってみたのですが、たまきんのヘタレぶりはいいとしてもあまり怖くはなかったです。常盤貴子は可哀想。突然愛人の存在を知って愛人の子を押し付けられて、殺しちゃったり殺人教唆(強要?)は犯罪だけど私でも同じ状況だったら育てきれないと思うし。
これなら、陸王を録画にしないでリアタイで見たほうが良かったのかな、と終わった後になって反省しました。よく考えたらクリスマスイブに鬼畜を見ていたって、つまりは鬼畜を見ていた私のほうがよほど鬼畜だったのかなww
narakuさん、コメントありがとうございます。
この作品だけでなく、野村監督の松本清張作品は怖いし、面白いです。
松本清張作品のジメッとしたぬるっとした・・・後味の悪さが満載。
すべてスッキリしなくとも面白いモノは面白いんですよね。
映画のラストの緒形拳も怖いし・・・・。
もうみんな怖かったw
そうそう。
ワタシも愛人の子どもたちを育てるほど人間できてないです・・・。
もちろん、殺せとは言わないですが、然るべき施設に預かって欲しいと思います。
でなきゃ、旦那ごと追い出すかなぁ(苦笑)
ワタシは陸王の後、録画を見出したのですが、途中から倍速にしみました(苦笑)
毒気もなかったし、十分わかってしまって・・・。
イブからクリスマスになる瞬間に鬼畜を見ているワタシもかなりの鬼畜かもwwww
帯枠のドラマは上手なのに、何故特番になるとこうなってしまうのか、TV朝日!
前回の砂の器も超ガッカリで、期待した今回もこれ?
とりあえず、原作に忠実にしていただきたい。
希望の持てるエンディングにしたかったのか?
利一の「お父ちゃんじゃない!」
この一言で鬼畜って意味がわかるでしょ?
saorinさん、コメントありがとうございます。
ホント、「トットちゃん」は面白かったのに(最終週は残念だったけど)。
前回の「砂の器」も玉木宏でしたね。
思い出しました。
そうだ、面白くなかったんだ(苦笑)
希望の持てるエンディングなんて松本清張作品にはいらないですね・・・。
YOYOさん、コメントありがとうございます。
「うづら豆腐」なんですね。
ワタシもググったのですが、クックパッドしか出なかった(苦笑)
鰻の頭。
「鰻面豆腐」
なんですね!!
「みをつくし料理帖」で取り上げられそうなお料理~。
日本人は命あるものを捨てることなく料理するのが上手だ。
関東のうなぎの蒲焼は、あっさりしていて串刺しですよね。
って頂いたことはないのですが・・・。
穴子の頭も切り落とすのでしょうか?
関西ではスーパーで売っている鰻でも頭がついていることが多いです。
頭があれば大きく見えて重くなるから・・・ってケチ文化なんでしょうか(爆)
そう言えば、関東は鰻を背開きにするんですよね。
切腹はよくないと聞きました。
背開きだと頭は残しづらそうですね。
確かに頭は付いているんですが、頭は食べません(苦笑)
鰻の頭がたくさん手に入るときは、蒲焼きのタレを作るときに、頭を入れて出汁を取っているそうです。
他に鍋に入れたり・・・。←実家にLINEしてみた(笑)
でもワタシの記憶ではタレは市販のを買っていたような気がするけど(苦笑)
関東では頭を切り落としたら捨てるだけなんでしょうか。
お出汁は取らないのでしょうかねぇ。
東西の食文化はどこから違うんでしょうか。
桜餅とかところてんとか・・・思いつくだけでも様々ですよね。
日本って広いw
ところで「わろてんか」どうなるんでしょう(苦笑)
なんかグダグダな年越しになりましたねw